カヤックを所有する方々にとって、保管スペースの確保や適切な保管環境は大きな課題です。カヤックの寿命を延ばし、損傷や劣化を防ぐためにも、保管場所の選定や保管時の注意点を確認して、長く愛用することを目指しましょう。
目次
カヤックのサイズについて
カヤックの保管スペースを確保するために、まずはカヤックのサイズを確認しておきましょう。
カヤックは用途や製品・モデルによって様々な種類があります。釣りを目的としたフィッシングカヤックの一般的なサイズは、全長が3.5m~4.2m、幅70cm~80cm程度です。海でのレジャーに使用されるシーカヤックの一般的なサイズは、全長が4.5m~5.0m、幅50cm~60cm程度となり、フィッシングカヤックより全長が長くなります。
これらのサイズを目安として、保管スペースについて考えていきましょう。
カヤックの保管場所
カヤックの保管に適した場所を探す際には、以下の選択肢が考えられます。それぞれの保管場所の特徴や利点を把握して、最適な環境を見つけましょう。
自宅での保管
雨風や直射日光の影響を受けない屋内に保管することが理想ですが、家の中や物置にスペースを確保するのはなかなか難しいものです。屋内にスペースを確保できない場合は、駐車場やベランダ、庭などに保管することになります。屋外で保管する場合は、防水や紫外線をカットする機能のあるカバーをかけて保管することが必須となります。
自宅での保管は、カヤックのメンテナンスや状態確認がすぐにでき、保管料などの費用がかからないことがメリットですが、スペースの確保やセキュリティに注意が必要です。
専用施設・艇庫での保管
カヤックを楽しむことができる海や川の近くには、カヤックの艇庫サービスを行う専門の施設が多くあります。自宅に保管スペースがない場合や、カヤックを使用する度に自宅から運搬するのが手間だという人向けのサービスです。
年会費として使用料を払うのが一般的で、カヤックのサイズや種類によっても異なりますが、年間7~8万円前後が目安となるようです。年会費の他に入会金がある場合もあります。
カヤック愛好者との交流の機会が生まれ、情報交換やアドバイスを受けることができる点や、施設によってはロッカーやシャワー(別料金)が利用できるのも魅力です。
トランクルームでの保管
トランクルームは荷物を保管できる収納スペースをレンタルできるサービスのことです。自宅に保管スペースがない場合にはトランクルームも選択肢の一つです。
トランクルームは一般的に24時間利用することが可能で、荷物の出し入れが自由にできるため、釣りやレジャーの行き帰りに立ち寄ってカヤックを取り出すことができます。
トランクルームでカヤックを保管する
トランクルームにカヤックを保管した場合について、より詳しく見ていきましょう。
トランクルームには一般的に、建物内にある屋内型トランクルームと、屋外にコンテナを設置したタイプの屋外型トランクルームがあります。
ここでは、「加瀬のレンタルボックス」を例に収納サイズや料金を確認します。
収納サイズは?
前述したサイズを参考に、最大で全長5.0m、幅80cmとして収納スペースを考えてみます。
このサイズのカヤックが収納できるスペースは以下のタイプです。
屋外型レンタルボックス8帖タイプ
屋外型レンタルボックス8帖タイプのサイズは、幅5.75m・高さ2.25m・奥行2.25mです。
このサイズであれば、カヤックも余裕をもって収納できます。
屋内型トランクルームの大型サイズ
屋内型トランクルームは、1帖~4帖サイズが主流です。このサイズではカヤックを保管することはできません。しかし、屋内型トランクルームでも施設によっては大型のサイズが用意されている場合があります。
【大型トランクルームが設置されている施設例】
「トランクルーム港北区日吉7丁目」の17.7帖サイズは7.24m×4.05m×2.10mです。部屋の広さとしてはカヤックを収納するのに十分なサイズですが、屋内型の場合は出入口のサイズや建物内の通路幅についても考慮しておく必要があります。
屋内型or屋外型 どちらがおすすめ?
屋内型・屋外型どちらも大型タイプの部屋を選ぶことで、サイズの面ではクリアできることがわかりました。それでは実際にカヤックを保管する場合、屋内型と屋外型のどちらが適しているのでしょうか。
結論から伝えると、屋外型レンタルボックスの方がおすすめです。
先述の通り、屋内型トランクルームは部屋のサイズが問題ない場合でも、建物の出入口や通路幅の他、トランクルームの扉のサイズや建物の階数なども搬入出の際に問題ないかを確認しておく必要があります。
一方、屋外型レンタルボックスの場合、敷地内には車で乗り入れられるスペースがあるため通路幅にも余裕があります。また、扉のサイズもカヤックの搬入出に問題のないサイズです。(8帖タイプの場合)
また、8帖タイプであればカヤックを1~2台保管してもスペースに余裕があります。パドルやフローティングベスト、ハイバックシートなど、カヤックのアクティビティに必要な道具も一緒に保管しておくことができます。
月額使用料は?
「加瀬のレンタルボックス」における屋外型レンタルボックス8帖タイプ(下段)の月額使用料は、4万円前後となります。上段(2階)の方が使用料は安くなりますが、カヤックの搬入出を考えると上段はおすすめできません。
専用施設の年間費用と比べると割高ですが、施設によってはキャンペーン価格で通常より安い使用料で借りることもできるため、保管スペースの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。
カヤックの保管する際の注意点
カヤックの保管における注意点について確認します。
使用後の手入れ
カヤックを使用した後は、軽く水洗いをして汚れや塩分を洗い流します。カヤックの艇内に水分が残っている場合は、水分を拭き取ります。風通しの良い場所で乾燥させ、劣化やカビの発生を防ぎましょう。
日光や高温の避ける
直射日光や高温は劣化や変形の原因となります。保管場所を選ぶ際は、日光の当たらない涼しい場所を選びましょう。
屋内保管
カヤックは屋内での保管が理想的です。直接的な気候の影響を受けず、安定した温度と湿度の環境で保管できます。
保管スペースの適切な選定
カヤックのサイズに応じた適切な保管スペースを確保しましょう。スペースに余裕がある場所を選び、他の物と干渉しないようにします。
定期的な点検
長期間使用しない場合は、定期的な点検を心がけましょう。ヒビや割れ、異常な変形や損傷がないか確認します。
セキュリティ対策
盗難や損傷から守るために、適切なセキュリティ対策を講じましょう。ロックや監視カメラなどの対策を考慮し、安全性を確保します。
カヤックを保管する前には適切な手入れを行うことが必要で、直射日光や高温を避けるため屋内での保管が理想となります。長期間使用しない場合は定期的な点検を行い、カヤックを長く安全に使用できるようにしましょう。
最後に
キャンプ需要の高まりとともに、アウトドアレジャーの人気も高まりつつあります。釣りやレジャー目的のカヤックを所有する人も増えている中、その保管場所については悩みも多いのが現実です。専用施設やトランクルームの活用も視野に入れ、大切なカヤックを長く愛用できるようにしましょう。