プラモデルは制作過程を楽しむだけではなく、完成した作品を鑑賞する楽しみもあります。しかし、作品を保管するスペースの確保や保管方法に悩むこともあるのではないでしょうか。
ここでは、プラモデルを楽しむ愛好家向けに、プラモデルを美しく保ち、長く楽しむためのヒントやアイデアを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
プラモデルの保管場所
プラモデルの保管環境として適しているのは以下のような場所です。
- 温度変化の影響を受けにくい場所
- 湿度変化の影響を受けにくい場所
- 直射日光が当たらない場所
- ホコリがつきにくい場所
- 安定した場所
それぞれがプラモデルに与える影響について確認してみましょう。
温度の影響
高温環境では、プラスチックパーツの変形や接着剤・塗料の劣化が起こる可能性があります。逆に低温環境では、プラスチックがもろくなり、パーツの破損や接着剤の効果が低下する場合があります。
湿度の影響
湿度が高い環境では、プラスチックパーツが湿気を吸収し、膨張や変形を引き起こすことがあります。また、カビや錆の発生リスクも高まります。
湿度が低い環境では、プラスチックパーツが乾燥し、クラックや劣化の原因となる可能性があります。
直射日光の影響
直射日光はプラスチックの劣化や塗装の変色の原因となります。また、室内の蛍光灯などによっても変色する可能性があります。
ホコリが与える影響
ホコリが内部に侵入すると、可動部分やギミックの動作がスムーズでなくなる場合があります。特に関節部や武器などの可動パーツには注意が必要です。また、パーツの隙間にホコリが溜まることで、組み立ての精度が低下する恐れがあります。
転倒や衝撃からの保護
安定していない場所での保管は、プラモデルが転倒したり衝撃を受けたりするリスクがあります。特に精密なパーツやディテールがあるプラモデルは、慎重な取り扱いが必要です。
プラモデルの収納・保管方法
プラモデルを適した保管環境で収納・保管するにはどのような方法があるのでしょうか。
コレクションケース(ディスプレイケース)で見せる収納
コレクションケースは完成したプラモデルをディスプレイしつつ、ホコリや汚れを防いで保管できるアイテムです。紫外線を防ぐUVカット効果のあるケースもあります。
また、ケースの背面がミラーになっていてプラモデルの後ろ姿も手軽に鑑賞できるタイプや、照明付きのタイプもあり、適切な保管環境をつくりながらも見せる収納にこだわりたい人にもおすすめの保管方法です。
飾りきれないものはプラスチック製の保存容器で保管
すべてのプラモデルをコレクションケースで保管できるのが理想ですが、数が増えてくると難しい場合もあります。
コレクションケースに収納しきれないプラモデルは、プラスチック製の保存容器を活用して保管するのがおすすめです。衝撃を防ぐための緩衝材や、湿気を防ぐための除湿剤を一緒に入れておくのも良いでしょう。
容器にラベルを貼っておけば、フタを空けて中身を確認しなくても何が入っているかわかるため便利です。
組み立て式の美少女プラモデルはセクションケースを活用
武器や小物、変身シーン用のパーツなど、さまざまなオプションパーツが付属している美少女プラモデルの収納・保管には、セクションケースを活用してみましょう。
可動式の間仕切りがあるセクションケースは、パーツにあわせて大小好きなサイズの収納スペースを作ることできます。1つのケースに本体と付属の細かいパーツを整理して収納することができるのでおすすめです。
積みプラはスチールラックを活用
組み立てていない箱のままのプラモデルが積み重なってあふれていませんか?(いわゆる積みプラ)
積みプラの保管にはスチールラックが活躍します。スチールラックの棚板は自由に高さを調節することができるため、大小さまざまな箱のサイズに合わせて収納することができます。積みプラを綺麗に並べて収納すれば、ディスプレイ感覚で楽しむこともできます。
プラスチック製のケースやファイルボックスを利用して、プラモデルをまとめて収納する方法もあります。ケースごとにジャンルやキャラクターごとに分けて収納すると管理しやすくなります。
自宅に保管しきれないプラモデルはトランクルームを活用
自宅に収納しきれないプラモデルは、トランクルームでの保管を検討してみてはいかがでしょうか。
空調設備の整った屋内型トランクルームなら、温度・湿度が適切に管理されていて、直射日光の影響も受けにくく、プラモデルの保管環境としても適しています。
特に前項で紹介した積みプラの収納にお困りの方にはおすすめです。トランクルームは「自宅ですぐには使わないモノ」「捨てたくないけど自宅には収納しきれないモノ」の保管に多く利用されています。
また、加瀬倉庫の運営するワークトランクもおすすめです。一般的なトランクルームではスペース内の作業が禁止されていますが、ワークトランクでは荷物の収納・保管だけでなくスペース内での作業が可能です。
プラモデルの組み立てやメンテナンスも楽しみながら、ディスプレイルームとして活用することもできます。
プラモデルのお手入れ方法
プラモデルのお手入れは、素材や塗装の種類によって異なりますが、一般的なお手入れ方法を以下にまとめます。
ケースに入れずにディスプレイしている場合は、細目にお手入れするように心がけましょう。
また、コレクションケースに保管している場合でも、換気のために月に1回程度はケースから出してあげることが大切です。
ホコリを払う
柔らかい筆やホコリ取り用のブラシなどを使って、定期的にプラモデルの表面のホコリを払いましょう。特に細かい部分や隙間には注意が必要です。
水洗い
プラスチック製のパーツや塗装されていない部分は、軽く水で洗うことができます。ただし、水洗い後は十分に乾燥させることが重要です。
塗装部分のお手入れ
塗装された部分は水洗いせず、乾いた柔らかい布で軽く拭き取る程度にとどめましょう。強い摩擦や溶剤を使うと、塗装が傷つく恐れがあります。
プラモデルの空き箱はどうする?
プラモデル本体だけではなく、完成後の空き箱の保管場所も頭を悩ませる問題です。たまっていく空き箱はどのように管理すればよいのでしょうか。
保管する
限定版や特別なシリーズの箱は、コレクターアイテムとしても価値があります。また、プラモデルを売却する場合には、箱があることで価値が変わることもあります。
プラモデルの価格が高い、限定品である、将来的に売却する予定がある…など、空き箱を捨てずに保管しておく基準をつくっておくと良いでしょう。
保管する空き箱は折りたたんでコンパクトにして、ジャンルやキャラクターごとに収納ケースやジッパー付きの袋にまとめておくと、後から必要なものを取り出しやすくなります。
加工して保管または再利用
気に入ったデザインの空き箱は、蓋の上面だけを切り抜いてファイリングすればスペースをとらずに保管できます。額に入れたりラミネート加工して飾れば、インテリアとしても楽しむことができます。
また空き箱を収納ボックスとして利用する方法もあります。プラモデルのパーツや工具、塗料などをまとめて収納したり、余分な幅や高さをカットして組み立て直し、本体を保存する箱として活用することもできます。
いさぎよく捨てる
完成した本体があれば箱はいらない、箱を見返して鑑賞することもない、という場合はいさぎよく処分してしまいましょう。すぐに処分できない場合は「1年間保管して一度も取り出す機会がなかったら捨てる」というような基準をつくり、古いものがどんどん蓄積していかないよう工夫をしてみてください。
まとめ
プラモデルはリアルな造形や精密なパーツが魅力で、コレクションや趣味として多くの愛好家がいます。大切なプラモデルを長く状態良く保管するためにも、保管環境や保管方法について改めて確認しておきましょう。