
引っ越しでベッドだけを運びたい場合、自分で運ぶ方法と業者に依頼する方法があります。
この記事では、各サービスの特徴や費用相場、当日の流れや注意点を紹介します。ベッドだけの引っ越しを安全かつスムーズに行うためのポイントをまとめました。
目次
引っ越しでベッドだけ運んでもらう方法
一見シンプルに思える「ベッドだけの引っ越し」でも、運搬や解体、搬入経路など考えるべきポイントは意外と多くあります。
まずは、ベッドだけ運んでもらう場合の主な引っ越し方法について紹介します。
専門の引っ越し業者に依頼する
ベッドだけを運んでもらいたい場合でも、専門の引っ越し業者に依頼することは可能です。大手業者の多くは「単品輸送」や「家具一点のみの運搬」に対応しており、ベッドのような大型家具も専門スタッフが安全に取り扱ってくれます。分解・組み立てが必要なベッドや、階段・狭い通路を通す必要があるケースでも、プロに任せれば安心です。
メリット
- プロのスタッフが対応するため、搬出入の安全性が高い
- 専用のパッドや毛布、固定器具を使用して傷や破損のリスクを最小限にできる
- 分解・組み立てを任せられるので手間がかからない
- 損害補償があるため、万一の破損にも対応してもらえる
デメリット
- 他の方法と比べて料金が高めになりやすい
- 単品輸送でも最低料金が設定されている場合がある
- 繁忙期は希望日に予約が取りにくい
確実に安全に運びたい場合や、分解・組み立てが必要なベッドを運ぶ場合には、引っ越し業者に依頼するのが最も安心できる選択肢です。
運送会社に依頼する
ベッド1点だけの運搬であれば、引っ越し業者だけでなく運送会社に依頼する方法もあります。大手の宅配便や家具配送サービスでは、ベッドのような大型家具に対応したプランを用意している場合があります。
プランによっては梱包・搬出・搬入まで一括で任せられるため、手間を大幅に減らすことができます。
メリット
- 引っ越し業者より料金が抑えられる場合がある
- 家具配送専門のプランなら梱包・搬出入まで任せられる
- 長距離や遠方への輸送にも対応可能
デメリット
- ベッドのサイズや形状によってはサービス対象外となることがある
- 分解・組み立てはプラン外になるケースが多い
- 時間指定や細かな対応ができないこともある
費用を抑えつつ安心して運びたい人には、運送会社の家具配送サービスが便利です。ただし、サービス内容が業者によって異なるため、事前に「分解は含まれるか」「サイズ制限はあるか」などを確認しておくことが大切です。
地域の便利屋に依頼する
近距離での運搬や、引っ越し業者に依頼するほどでもない場合は、地域の便利屋に頼む方法もあります。便利屋は小規模な引っ越しや家具1点だけの運搬など、依頼内容に合わせて柔軟に対応してくれるのが特長です。
「搬入だけ手伝ってほしい」「解体を一緒にやってほしい」といった細かな要望も相談しやすいでしょう。
メリット
- 少量の荷物や短距離移動なら料金を抑えられる
- 依頼内容に応じて柔軟に対応してもらえる
- 急な依頼でも対応してもらえるケースが多い
デメリット
- 業者によって作業品質や対応力に大きな差がある
- 損害補償がない、または十分でない場合がある
- 専門スタッフではないため、重いベッドの扱いに不安が残ることもある
「できるだけ安く済ませたい」「部分的に人手を借りたい」という場合には便利屋は有力な選択肢です。ただし、利用前に口コミや評判を調べ、補償の有無を確認してから依頼することをおすすめします。
解体して自分で運ぶ
費用をできるだけ抑えたい場合は、ベッドを自分で解体し、自家用車やレンタカーで運ぶ方法があります。手間はかかりますが、業者に依頼するより大幅にコストを削減できるのが最大のメリットです。
メリット
- 運搬費用をほぼゼロ、またはレンタカー代だけに抑えられる
- スケジュールを自由に調整できる
- 自分で作業するため、搬出入の時間や方法をコントロールできる
デメリット
- 解体・組み立てに工具や知識が必要
- 重量やサイズのあるベッドは人手が必須
- 運搬時に壁や床を傷つけるリスクがある
- 集合住宅ではエレベーター使用や作業時間に制限がある場合も
自分で運ぶ場合は、解体前に写真を撮っておく、部品を袋にまとめてラベルを貼るなど、再組み立てがスムーズにできる工夫をしておきましょう。体力や作業環境に不安がある場合は、無理せず業者や便利屋に一部だけでも依頼するのが安心です。
ベッドだけを運んだ場合の費用相場

ベッド1点だけを運んでもらう場合、通常の引っ越しとは料金体系が異なることがあります。ベッドのサイズや運搬距離、依頼する業者の種類によって費用は大きく変わるため、事前の比較検討が大切です。
各サービスの費用相場比較
ベッドの運搬費用は、サイズや解体の可否によって大きく変わります。以下は首都圏内での運搬を想定した一般的な費用の目安です。
サービス | 解体して運ぶ場合 | 解体せずそのまま運ぶ場合 |
---|---|---|
引っ越し業者 | 15,000~20,000円 | 15,000~25,000円(※クレーン使用時は+30,000円前後) |
運送会社 | 8,000〜20,000円 | 12,000〜30,000円 |
自分で運搬(レンタカー代など) | 0円~8,000円 | 10,000~15,000円 |
※上記はあくまで目安であり、移動距離・建物の構造(階段作業の有無)・ベッドのサイズによって費用は変動します。
ベッドが解体できる場合はサイズを小さくできるため、搬出入しやすく費用も抑えやすくなります。自分で解体・組み立てを行えば、必要なのはレンタカー代やガソリン代、手伝ってくれる人へのお礼程度で済むため、実質的に大きな節約が可能です。
一方で、解体できないベッドや大型サイズのベッドは「大型家具」として扱われ、搬出入に時間と人手がかかるため料金は高くなりがちです。自分で運ぶ場合もワンボックスカーやトラックなど積載量のある車両が必要となり、レンタカー代が高くつく点に注意が必要です。
ベッドだけの引っ越し費用を安く抑えるコツ
ベッドだけを運んでもらう場合でも、工夫次第で費用を安く抑えることができます。業者の選び方や依頼するタイミングを工夫すれば、無駄な出費を防ぎながらスムーズに運搬できます。
相見積もりをして費用を比較する
ベッドだけの引っ越しでも、業者によって料金やサービス内容は大きく異なります。1社だけで決めずに複数社から見積もりを取り、費用やサービスを比較しましょう。
相見積もりを取ることで相場感をつかめるだけでなく、不要なオプションを避けたり、他社の見積もりを提示して料金交渉を有利に進めたりできます。結果的にコストを抑えながら、安心できる業者を選ぶことにつながります。
混載便を利用する
混載便とは、複数の利用者の荷物を同じトラックで運ぶサービスです。ベッド1点のような荷物なら、トラックを単独で手配するよりも費用を大幅に抑えられます。
ただし、集荷や配達の日程は業者の都合に合わせる必要があるため、時間に余裕のある人向けです。スケジュールが柔軟に調整できるなら、コストを抑える有効な方法になります。
平日や閑散期を狙って依頼する
引っ越し料金は、依頼する曜日や時期によって大きく変わります。土日や祝日、3〜4月の繁忙期は料金が高く設定される一方で、平日や閑散期(12〜1月、6月、10月など)は比較的安く、予約も取りやすいのが特徴です。
ベッド1点だけの依頼でも、タイミングを工夫するだけで数千円から1万円以上費用を抑えられる場合があります。急ぎでなければ、平日やオフシーズンを狙って依頼するのが賢い方法です。
ベッドだけ引っ越し ~当日の流れ~
業者に依頼してベッドを運んでもらう場合、当日の作業は以下のように進みます。
- 作業員が到着し、ベッドの状態や搬出経路を確認
- 必要に応じてベッドを解体・梱包
- 養生をして搬出し、トラックへ積み込み
- 新居へ移動
- 搬入経路を確認し、設置場所へ搬入
- 必要に応じて再組み立て・設置完了
ベッドだけの依頼でも、当日の流れは通常の引っ越しとほぼ同じです。搬出前に経路を確認し、必要に応じて解体・梱包を行ったうえで安全に運ばれます。新居に到着後は設置場所を確認し、組み立て直して丁寧に配置されます。
スムーズに作業を進めてもらうためには、事前に搬入経路を整理しておくことや、新居の設置スペースを掃除しておくことも大切です。
失敗しないための注意点

ベッドはサイズや重量があるため、運搬する際には思わぬトラブルが起こりがちです。
ここでは、ベッドだけの引っ越しで失敗しないために押さえておきたい注意点を解説します。
運搬を業者に依頼する場合
ベッドを業者に運んでもらうときは、まずサービス内容と料金を事前にしっかり確認しましょう。業者によっては単品輸送に対応していなかったり、クイーンサイズ以上や電動ベッド、ウォーターベッドなど特殊なベッドは対象外とされることがあります。
また、解体や組み立てを依頼すると追加料金が発生するケースも少なくありません。見積もりの際に「解体・組み立ては含まれているのか」「別料金はいくらかかるのか」を必ずチェックしておくことが大切です。
事前に確認しておけば、当日に「思ったより高くついた」「運べないと言われた」といったトラブルを防げます。安心して依頼するためにも、条件や費用の内訳を細かく確認してから契約しましょう。
自分で運搬する場合
ベッドを自分で運ぶときは、まず車両に積めるかどうかを確認しましょう。車の荷室サイズとベッドの寸法を測り、積載できない場合は軽トラックやワンボックスなどのレンタカーを用意する必要があります。
なお、搬出・搬入は必ず複数人で行うのが基本です。1人で無理に作業すると、けがをするだけでなく、壁や床を傷つける原因にもなります。
また、解体が必要なベッドは、組み立てをスムーズにするための工夫も欠かせません。解体前に写真を撮っておく、ネジなどの部品は小袋にまとめてラベルを貼るなど準備しておけば、新居で迷わず組み立てられます。
費用は抑えられますが、作業の手間とリスクは大きいため、体力や作業環境に不安がある場合は無理をせず一部だけでも業者や便利屋に依頼するのがおすすめです。
ベッドだけの引っ越しは工夫次第でスムーズに
ベッドは大きく扱いにくい家具ですが、状況に応じた方法を選べば安全かつ効率的に運べます。費用を抑える工夫や当日の流れを理解しておくことで、引っ越しの負担を最小限にできるでしょう。
仮住まいにベッドを置くスペースがない場合や、新居の入居日が退去日より遅れるといったケースでは、トランクルームに一時保管する方法が便利です。狭い部屋に無理に置いて生活が窮屈になるのを避けられるほか、入居準備やレイアウト調整に時間の余裕が持てます。
引っ越しの方法選びとあわせて保管場所の工夫も取り入れることで、安心・安全にベッドだけの引っ越しを進められます。自分の状況に合った方法を選び、無理のないスケジュールで計画的に進めることが、成功のカギとなります。