
断捨離を始めたいと思っても、「もったいない」「思い出がある」という理由から、なかなかモノを捨てられないケースは少なくありません。
大切なことは、一度で完璧な断捨離を目指すのではなく、自身に合った方法で少しずつ進めていくことです。断捨離ができない理由や対処法、効率的に進めるテクニックについて紹介します。
無理なく整理するコツを知り、快適な空間と気持ちのゆとりを手に入れましょう。
目次
断捨離ができない主な理由
断捨離が思うように進まない背景には、心理的な理由によるものが多いです。まずは、断捨離ができない理由について見ていきましょう。
捨てることに罪悪感がある
モノを捨てることに対して罪悪感があると、断捨離が進みにくいでしょう。幼い頃からモノを大切にするように言われて育った人の場合、捨てることに罪悪感を持ってしまいがちだからです。
そして、モノを大切にするあまり、不要なものまで溜め込んでしまうという悪循環に陥ってしまいます。
もったいない精神が強い
まだ使える、もったいないから捨てない、という気持ちも断捨離をしにくくする理由のひとつです。モノを大事に使うことは良いことですが、度が過ぎてしまうと執着に変わり、捨てないことに重きを置いてしまうケースもあります。
また、モノが多くても整理整頓できればよいのですが、もったいないから捨てないでおくと、かえって部屋にモノが溢れかえってしまうものです。
断捨離する時間がない
日々の生活に追われて、なかなか断捨離をする時間を取れないことも、断捨離を阻む理由のひとつです。仕事や家事など毎日の生活に余裕がないと、掃除や整理整頓に手が回らなくなることも多いでしょう。
特に、断捨離=時間と手間がかかるものと考えていると、定期的にすることから遠ざかってしまいがちです。大規模な断捨離ではなくても、日々コツコツとものを捨てる習慣を身につけることが大切です。
思い入れが強くて捨てられない
誰かからの贈り物など思い出が詰まっていて捨てられないという気持ちも、断捨離を苦手に感じる要因といわれています。
誰かからもらった手紙や卒業アルバム、幼少期の工作などの思い出のアイテムなどは、大切に取っておいてもかまいません。一方で、家の中に置き場がない場合は断捨離が必要です。
時期を決めて優先順位をつけながら残すアイテムを選別すると良いでしょう。
「自分に自信がない性格」も断捨離を邪魔をする
自分に自信がない、あるいはモノや人への執着が強いと、断捨離は難しくなるでしょう。
モノを持つことは、自分を認めて欲しいことの裏返しともいわれています。自分に自信がないと、等身大の自分として振る舞うことが怖いため、モノを溜め込んでしまいがちです。
また、モノや人に対して執着が強いと、断捨離がしにくくなります。モノへの気持ちはもちろん、贈り主や所有するに至った思い出などを大切にするあまり、モノを溜めてしまうのです。
上記のように性格的な理由にも焦点を当てると、なぜ断捨離が進みにくいのかを俯瞰して考えられます。断捨離がなかなか進まない場合は、自分の気持ちや内面と向き合ってみるのもいいかもしれません。
断捨離ができないときの対処法

断捨離がなかなか進まないときは、捨てる以外の方法でモノを減らしてみましょう。モノを捨てることに抵抗がある人でも行いやすい3つの方法を紹介します。
フリマサイトやリユースショップなどで売る
モノを捨てるのが苦手な場合は、フリマサイトやリユースショップで不要になったものを売るのがおすすめです。
売りたいモノの量や種類によって、使用するフリマサイトや形式(店舗への持ち込み・集荷など)が異なるため、必要に応じて使い分けてみましょう。
フリマサイトなどで不要なモノを売るので、ゴミとして処分するわけではありません。どこか別の場所で他の誰かの役に立っていると考えられれば、モノを手放すことに対しての罪悪感も薄まります。
また、不要なモノを売ったことで得たお金でランチをするなど、別の楽しみ方も味わえるでしょう。
レンタルやサブスクを利用する
レンタルサービスやサブスクを利用することで、所有するもの自体を減らすこともできます。最近はアパレルや家具などのレンタルサービスや、長期サブスクも充実しています。
業者から必要なアイテムを借りるシステムなので、自分でものを買ったり捨てたりする必要はありません。
使用中のアイテムを購入することも可能です。サービスを一定期間利用した上で検討できるので、レンタルやサブスクは、ものを不用意に増やしたくない方に向いている方法といえます。
自宅以外の場所に保管する
自宅以外に保管スペースを借りて保管しておく方法もおすすめです。
トランクルームやレンタル収納スペース、宅配トランクルームなどを活用すると、自宅内の収納スペースが限られている場合でも、効率よくモノを収納できます。普段は使わないけれど手元に残しておきたい物や、季節ごとのアイテムを預けておくのにも便利です。
料金の相場は、立地や屋内型・屋外型といった条件によって変わります。利用を検討する際は、各サービスの特徴を比較し、自分の希望やライフスタイルに合ったものを選びましょう。
【トランクルーム】
特徴 | ・24時間ものを出し入れできる ・屋内型・屋外型の2種類ある借りる ・部屋の大きさによって金額が変動する |
金額相場 | 屋内型(約1帖):5,000円〜15,000円 / 月 屋外型(約1帖):3,000円〜10,000円 / 月 |
【宅配型トランクルーム】
特徴 | ・預けたいものを段ボールに詰めて専門業者へ預けられる ・月単位で預けることができ、利用している期間のみ費用がかかる ・預けるものが小さい、または少ない場合に便利 ・配送料や取り出し料が別途かかる場合がある |
金額相場 | 小型(3辺合計が80cm〜114cm):300円〜1,5000円 / 月 大型(3辺合計が140cm〜151cm):5,000円〜10,000円 / 月 |
効率よく断捨離を進めるテクニック

最後に、断捨離が苦手でも効率よく捨てられるテクニックを紹介します。断捨離ができると家事がしやすくなり、時間に余裕が生まれ、お金も節約できるなどの良いサイクルが生まれます。
毎日をより爽やかな気持ちで過ごせるように、以下4つのポイントを意識しながら断捨離にチャレンジしてみましょう。
捨てるときのルールを決める
断捨離をする前に、まずモノを捨てる基準やルールを決めましょう。家の中にモノが溢れないようにするには、必要・不要の基準をはっきりさせる必要があるからです。
具体的には、以下のような基準を設けるのがおすすめです。
捨てる基準 | 補足説明 |
---|---|
壊れている | 使用できないものは捨てる対象とする |
賞味期限が切れている | 食品や日用品など、期限切れのものはためらわず捨てる |
1年以上使用していない(着ていない) | 長期間使っていないものは今後も使わない可能性が高い |
心が動かない | 見ても気持ちが動かない、思い入れがないものは処分対象 |
断捨離を進めるうえで大切なのはスピード感です。捨てるかどうか考える必要がなく、機械的に作業しやすい基準を取り入れてください。
捨てる基準と合わせて、断捨離のスケジュールも日々のタスクとして組み込みましょう。
壊れているモノを捨てる
壊れたモノは迷わず捨てましょう。いつか直そうと思いながら放置しているアイテムは、今後も修理されないままの可能性が高いからです。
気に入っているモノや生活に必要なモノであれば、すぐに修理を依頼するでしょう。壊れたままになっている、もしくは使っていないものは思い切って手放してください。
少しずつ捨てるようにする
一気に捨てるのではなく、少しずつ断捨離をすることも大切です。断捨離が苦手な方は一度ですべてを完了させようとしてしまいがちです。
不要なものをピックアップして捨てることは、想像以上のエネルギーを必要とするものです。断捨離に慣れるまでは複数回に分けてコツコツ取り組みましょう。
一度の断捨離が大掛かりにならないように、例えば、「毎月第1土曜日は、台所の断捨離デーにする」など、スケジュールと対応箇所を区切って断捨離をしてみてください。
買うときに本当に必要か問いかける
断捨離と並行して、新たなモノを増やさない工夫も重要です。何かを買うときには本当に必要なのかどうかを考えた上で、購入しましょう。
特に、洗剤や調味料などの細々とした日用品は、つい大量に購入してしまいがちです。過剰なストックを増やさないためにも、買い物に必要なものをリストアップするなど、不要なものを買わないように心がけましょう。
家の中のモノを増やさないためには、断捨離だけではなく不要なものを購入しない仕組みづくりが重要です。購入するモノが少ないと、断捨離をする必要性も低くなるので、より快適な生活を送れるようになります。
断捨離は自分のペースで進めることが大切
断捨離ができない原因として、「罪悪感」や「もったいない気持ち」などの心理的な要因が挙げられます。そのため、無理にモノを捨てる必要はありません。
大切なことは、自分の気持ちや生活スタイルに合わせて、少しずつ断捨離に取り組むことです。どうしても手放せないモノや思い出の品がある場合は、トランクルームやレンタルボックスを活用するのも一つの方法です。
自宅はスッキリと片付けながら快適な暮らしを実現していきましょう。