
物が多い家の片付けは時間も労力もかかるため、効率よく進めることが大切です。
とはいえ、どこから手をつければいいのか分からず、つい後回しにしてしまう人も多いでしょう。
この記事では、片付けをスムーズに進めるための具体的な手順や断捨離のコツ、部屋をきれいに整えたい方に向けた実践的な情報をお届けします。
物が多い家で片付けるときのコツ
物が多い家を片付けるためには、掃除へのハードルを下げることが大切です。いきなり掃除を始めるのではなく、まずはしっかりと下準備をしましょう。
掃除にとりかかる前に大切な事前準備や心構えは、以下の4つです。
- 事前に収納スペースを決める
- 掃除に必要な道具を用意する
- 使っていない物は断捨離をする
- シーズンオフのアイテムを片付ける
事前に収納スペースを決める
まず、物のジャンルごとに収納場所を決めましょう。物の定位置をあらかじめ決めておくことで、使った後に片付けやすくなります。
一方で、細かく場所を決めすぎないこともポイントです。例えば、文房具は机の横のボックスに、手紙類は目の届きやすいテーブルの上のケースになど、使いやすさを考えて大まかに置き場所を決めましょう。
掃除に必要な道具を用意する
掃除道具を用意しておくと、片付けを始めるハードルをぐっと下げることができます。掃除機以外に、以下の道具を用意しておきましょう。
- フローリングワイパー(ドライ・ウェット両方)
- ハンディーモップ
- ウェットティッシュ
- 粘着シート型クリーナー(コロコロ)
- メラミンスポンジ
- ダスターや雑巾
- ゴミ袋(45Lなど大きめと、レジ袋のような小さめサイズ)
- キッチンブリーチ
特に、クイックルワイパーなどのフローリングワイパーは、掃除機をかけるのが億劫なときに便利です。髪の毛やほこりなどを、さっと掃除したいときなどにも役立ちます。
家事や身支度の際などに簡単に掃除できるように、メラミンスポンジやダスターなども手の届きやすいところに置いておくと便利です。
なお、洗剤については、いくつか用意し、複数の場所で使えるようにしておくことをおすすめします。例えば、キッチンブリーチは台所だけでなく、お風呂場の排水口やゴムパッキン部分の部品の消毒にも利用できます。
メラミンスポンジやハイターの使用に際しては、素材によって傷がつく場合があります。使用前に、使用可能な素材かを確認してください。
使っていない物は断捨離をする
思い切って不用品を断捨離することも大切です。物を部屋の中に全部出し、必要かどうかを見極めながら選別します。
一気に進めるのではなく、エリアごとに取り組むのがポイントです。物を捨てることは思った以上にエネルギーが必要なので、まずは無理のないペースで進めましょう。
なお、家族のものを処分する場合は、事前に了解を得てから一緒に断捨離をするのがおすすめです。
断捨離の判断基準
断捨離をする際は、以下の判断基準を参考にするとよいでしょう。
- 壊れていて使えないもの
- 使用期限が過ぎているもの
- 1年以上使っていないもの
- 持っていてもワクワクしないもの
なお、同じ機能や用途を持つものが複数ある場合は、必要なものだけを残して捨てるようにしてください。
シーズンオフのアイテムを片付ける
家が物で溢れている原因の1つとして、季節外のものが出しっぱなしになっていることが挙げられます。断捨離と同時に、シーズンオフのアイテムも選別するとよいでしょう。
必要な物だけを手に届く場所に置くと、余計な物を出さなくていいので部屋が綺麗に片付きます。
物が多い家で効率よく片付ける7ステップ

家をきれいに保つためには、片付けの流れを決めておくことが大切です。効率よく掃除するための流れを具体的に紹介します。
7つのステップで効率よく部屋を片付けていきましょう。
- 片付けを行う日にちと時間を決める
- エリアごとに物をすべて取り出す
- 不要なものは一旦ゴミ袋に入れる
- エリアごとに物を分類して片付ける
- 部屋の掃除をする
- 不要なものはすぐに処分する
- 物の量を可視化して管理する
ひとつずつ詳しく紹介します。
片付けを行う日にちと時間を決める
まず、掃除を行うスケジュールを決めましょう。スマホのカレンダー機能や紙のカレンダーに手書きするなど、見える形でタスク化します。
例えば、毎週日曜日の14時から掃除機をかける、排水口のネット交換は毎晩夕食後に行う、洗濯は2日おきにするなど、できるだけ細かく設定するのがおすすめです。
計画倒れにならないように、生活リズムに合わせて無理なく日程を決めましょう。
エリアごとに物をすべて取り出す
掃除する前に、物を全て取り出して確認してください。本棚や衣類ダンスなどの中には、思った以上に不要な物が溜まっているものです。
効率よく掃除を進めるためにも、物を出して今自分が何を持っているのかを把握しましょう。
不要なものは一旦ゴミ袋に入れる
不要と判断したものは、あらかじめゴミ袋にまとめておくと効率的です。後から必要なものと不要なものを仕分ける手間が省け、時間を大きく節約できます。
掃除が終わったら、そのままゴミ袋を回収日に出すだけなので、処分のハードルも下げられるのもメリットです。
なお、燃えるごみ・不燃ごみ・リサイクルごみなど、種類ごとにゴミ袋を分けておくと、処分の手間が省けて片付けがスムーズに進みます。
地域によって分別のルールが異なるため、お住まいの自治体の指示に従って分別しましょう。
エリアごとに物を分類して片付ける
物の選別が終わったら、事前に決めた収納スペースに物を入れましょう。
片付ける物の位置を決めておくことで、どこに何があるのか把握できるだけでなく、重複して買うことを防ぐことができます。
エリアごとに物の位置を決めて収納することは、物の数を管理することにもつながります。
部屋の掃除をする
物の分類が済んだら、いよいよ部屋の掃除にとりかかります。できるだけ埃が空気中に舞わないように、上から下に掃除するのがおすすめです。
以下のような流れで進めるとスムーズに掃除が進められます。
- ハンディーモップでカーテンレールや棚の上の埃を払う
- 掃除機をかける
- 時間があればフローリングワイパーで床を水拭き
- 机やテーブルをウェットシートで水拭き
- トイレ掃除
- キッチンや浴室など水回りの掃除
ちなみに、洗面所の掃除は、掃除中に手を洗うことを想定して最後に行うとよいでしょう。できるだけ汚れの少ない場所から掃除を始めると、掃除がしやすくなります。
不要な物はすぐに処分する
不要な物を入れたゴミ袋はできるだけ早く処分します。処分するまでに時間がかかると、捨てる意思が弱くなってしまうからです。
万が一、回収日まで日にちがある場合は、しっかりと袋の口を閉め、ベランダなど視界に入らない場所で保管します。
きれいな状態が続くように、不要なものはできるだけ時間を置かずに処分してください。
物の量を可視化して管理する
家をきれいに保つためには、物の量を可視化することも大切です。また、片付いた状態を維持するには、物を増やさないようにします。
何かを買い足す前に収納エリアを見直して、本当に購入が必要かどうかを検討しましょう。
もしも、家の中に収納するスペースが足りない場合は、トランクルームなどの外部サービスを活用することも1つの方法です。
以下では、トランクルームなどの費用相場やメリット、自分に合ったサービスの見つけ方について紹介します。
物が多い家の強い味方となるサービス
片付けのコツやステップを実践しても、「物の量そのものが多すぎて片付けきれない」と感じることもあります。そんなときは、無理に抱え込まず、外部サービスの力を借りるのもひとつの手段です。ここでは、「物が多い家」の強い味方となる便利なサービスを紹介します。
トランクルーム

トランクルームは、一時的または長期的に荷物を預けられるレンタル収納スペースで、引越し準備や家の片付け、季節用品の一時保管、趣味のアイテムの収納など、幅広い用途で活用されています。
特に「物が多くて片付かない」と悩む家庭にとっては、トランクルームが効果的な“外部収納”の選択肢になります。収納しきれない衣類や書籍、アウトドア用品、趣味で集めたコレクション、使わないけど処分できない家電や育児用品など、家の中でスペースを圧迫しているモノを預けることで、住空間にゆとりが生まれます。
なかでも屋内型トランクルームは、防犯カメラの設置や入退室管理、専用カードキーの導入など、セキュリティ対策がしっかりしている施設も多く、安心して荷物を保管できます。
利用料金目安:0.5帖サイズで2,000~5,000円程度(神奈川県/屋内型の場合)
宅配型トランクルーム
宅配型トランクルームとは、利用者が自宅にいながら、段ボールに詰めた荷物を専門業者に引き取りに来てもらい、専用の倉庫で保管してもらえる収納サービスです。
季節の衣類やアウトドア用品、使わない家具やベビー用品など、一時的に使わないものを自宅から簡単に移動・保管できるのが特長です。
トランクルームを借りるほど大量の荷物はないけれど、家の中を一時的にすっきりさせたい、片付けたいけど時間も手間もかけられないという人にとっては、手軽に収納スペースを確保できる心強い選択肢となります。
利用料金目安:1箱300円前後
出張片付け・収納代行サービス
出張片付け・収納代行サービスは、片付けや整理整頓の専門スタッフが自宅に訪問し、住まいのモノを一緒に見直し、整理・収納をサポートしてくれるサービスです。「何を残し、何を手放すか」といった判断から、収納の使い方まで丁寧にアドバイスしてもらえるのが特長です。
家の中に物が多すぎてどこから手をつけていいかわからない、一人での片付けに限界を感じている、家族と一緒に片付け方を見直したいと考えている場合に、有効な選択肢です。プロの視点とサポートによって、収納の仕組みそのものを整え、片付いた状態をキープしやすくなるでしょう。
利用料金目安:一般的には数千円から数万円程度(1回あたりの料金は、作業時間やスタッフ人数により異なる)
自分に合った外部サービスの見つけ方
トランクルーム、宅配型トランクルーム、出張片付け・収納代行サービス――それぞれに特長があるため、自分のライフスタイルや片付けの目的に合わせて選ぶことが大切です。
例えば、「一時的に荷物を移動してスペースを作りたい」ならトランクルームや宅配型が便利です。「物が多すぎて何から手をつければいいかわからない」と悩んでいるなら、プロと一緒に片付けられる収納代行サービスが心強い味方になります。
サービス選びで失敗しないためには、以下のようなポイントに注目してみましょう
- 預けたい荷物の量と種類
- 利用期間や頻度(短期・長期/頻繁な出し入れの有無)
- 料金体系(初期費用・月額・出し入れ手数料など)
- セキュリティ対策(鍵・監視カメラ・スタッフの有無)
- 自宅からのアクセスや、宅配の手軽さ
- 荷物の出し入れ方法やサービスの柔軟性
トランクルームなどの外部サービスを上手に活用すれば、効率よく荷物を整理できます。家の中に物が多いと悩む方は、ぜひ活用を検討してみてください。