トランクルームの収納力アップ! 8つのスペース活用のコツをプロに聞く

トランクルームの収納力アップ! 8つのスペース活用のコツをプロに聞く

トランクルームの収納イメージ

トランクルームの空間に効率的、かつ使いやすく荷物を収納するための8つのコツを、住空間収納プランナーに教えてもらいました。収納量のイメージ方法から荷物を小さくまとめるコツまで、上手に活用すれば今までより収納力がアップしてお得に利用できるかもしれません。

 

トランクルームのスペースの特徴

住み始めた当初は広々としていたのに、生活しているといつの間にか部屋にどんどん荷物が増えていきますよね。そんなときにおすすめのトランクルーム。しかし、上手な収納方法がわからず、スペースを持て余している人も多いのではないでしょうか。

この記事では、住空間収納プランナーとして数多くの家の片付けをサポートしている「KUUKI(くうき)」のわたべさんと、つかはらさんに、トランクルームを上手に活用するための8つのコツをあげてもらったので、参考にしてみましょう。

まず、トランクルームとは荷物などを入れるために貸し出しているレンタルスペースのこと。1帖ほどのサイズから1部屋くらいの大きなガレージクラスまで、さまざまなタイプがあります。

屋外型トランクルームのスペースのイメージ
屋外型トランクルーム(レンタルボックス)の内部

トランクルームには大きく分けて屋内型・屋外型の2種類があります。屋外のコンテナを利用するタイプは外に設置されているため料金が安く、屋内タイプは空調などの保管環境が充実。どちらも用途や荷物量、予算に合わせてサイズやタイプを選べます。

一般的なトランクルームは高さがあり、余計な凹凸がないので利用しやすく思えますが、頭上のスペースが中途半端に余ったり、奥の荷物が取り出しづらくなったりと、ただ詰め込むだけでは与えられたスペースを有効活用できないこともしばしば。

トランクルームに上手に収納できれば、想定よりもワンランク狭いスペースで十分な場合もあり、料金の節約になります。

参考:トランクルームとは?サイズの選び方から種類まで徹底解説

トランクルームの荷物の収納量

トランクルームを借りる前に、自分の荷物はどのくらいの大きさのスペースが適当なのか見当をつけましょう。部屋の床に、借りる予定のスペース分を紐やテープで枠取り、そこに荷物を置いてみるとイメージしやすくなります。

トランクルームの収納スペースのイメージ

1帖サイズ:1人暮らしの趣味のもの、身の周りの品を収納

ほぼ家庭のトイレと同じ広さのスペースです。140サイズ(縦+横+高さの合計が140cm)の段ボールなら約36個分が収納できます。趣味のコレクションや書類、書籍、シーズンオフの衣類、アルバムやギターなどの楽器を保管しておくのに適したサイズです。

2帖サイズ:2、3人家族のレジャー用品の収納に

クイーンサイズベッドの広さほどのスペース。140サイズの段ボールなら約72個分が収納できます。キャンプ用品やスキー、スノーボード、使わなくなったベビーカー、季節ごとに使用する家具・家電などの収納に適しています。

3帖サイズ:家族のものを大容量でとことん収納

セミダブルベッド2台分を合わせた広さが約3帖。140サイズの段ボールなら約108個分が収納できます。自転車やゴルフバッグ、大きめの家具や家電、自動車のタイヤなど、場所を取るものもラクラク収納可能です。

4帖サイズ:オフィス用品も難なくしまえる特大サイズ

小さな部屋程度の広さで、2tトラックなら1台分の荷物が収納できます。140サイズの段ボールなら約144個分が入ります。ソファや食器棚などの大型家具やテレビや冷蔵庫といった家電製品はもちろん、オフィス用品や商品の在庫の保管にも問題ありません。

参考:トランクルームの広さ・サイズを紹介 ~1畳・2畳サイズって?~

 

整理収納のプロに聞く トランクルーム活用のための8つのコツ

いざ、トランクルームを借りて荷物を移動しても、考えなしに詰め込むだけでは雑然としてしまいがち。どこに何をしまったかわかりやすく、取り出しやすい工夫をすることで、スペースを余すところなく活用できます。すぐに実践できる収納のコツをプロの目線で教えてもらいました。

1.箱物は積み重ね方がポイント

段ボールのイメージ

荷物を段ボールに入れてトランクルームにしまう際は、重い箱は下に、軽い箱は上に置くように積み上げます。底が抜けやすい重いものはなるべく小さい箱に入れると、持ち運びもラクになります。

また、箱のサイズを揃えると余分なスペースが生まれず、より多くの量を収納できます。机などの家具の上に積む方法も有効ですが、高さがあると取り出しにくくなるので、脚立などの用意がない場合は注意しましょう。段ボールより丈夫な衣装ケースを使えば変形も防げます。

2.道具を使ってスペースを活かす

ラックのイメージ

トランクルーム内も自宅のようにスチールラックや突っ張り棒を使った収納が可能です。可動式のスチールラック棚や、重ねられる押し入れ収納ラックも便利。ハンガーバー付きスチールラックやハンガーラックを持ち込めば、シワになる心配もなくシーズンオフの衣類を収納できます。

また、高さがあるので壁にフックを取り付けて吊るす収納にも適しています。高所作業が発生するときは棚に転倒防止装置を付けたり、前もって脚立を用意しておいたりすると便利ですね。壁へのフック取り付けが禁止されている場合は、天井がしっかりしていれば突っ張りパーティションなどでモノをかけられる壁面を作るのもおすすめです。

3.荷物を小さく、効率よくまとめる

スーツケースに入れた圧縮袋のイメージ

例えばスーツケースなら、中に衣類や小物類を入れてそのまま収納すると省スペースに。シーズンオフの衣類や布団は圧縮すれば場所を取りませんし、おもちゃや家電の空箱も畳んで小さくしまいましょう。

仕事の書類保管にありがちな、紙袋や封筒が乱雑に積み上がっているケース。整理するのも面倒な場合は、コンテナボックスを立てて並べ、本棚のように紙袋を入れていけば手間もかけずにすっきりと収納できます。キャンプ道具や傘のような長いものは空箱に立てて収納すると、横置きより場所を取りませんし、保存状態も良くなります。

4.出し入れしやすい工夫を取り入れる

使う頻度が高いものほど手前に配置しましょう。奥から隙間なく詰めるのではなく、動線を確保しながら「コの字型」になるように収納していくと取り出しやすくなります。

また、「右に夏物、左に冬物」「右に書籍、左に家電」など、左右で内容物を振り分けると、どこに何があるのか悩まなくてよいのでおすすめです。ラックや重ねられる衣装ケースはキャスター付きを選ぶと、重い荷物も移動させやすくなります。

会社によっては運搬用に台車を借りられますが、台車に載せたまま収納するとラクなので自分でも用意しておくとよいでしょう。

5.内容物がわかるように収納する

段ボールにラベリングするイメージ
何をしまったか外箱に書いておきましょう(写真提供:PIXTA)

箱やケースに入れて収納する際は、何が入っているかラベリングすると取り出すときに迷いません。中身の見える透明なコンテナボックスや、重ねられる衣装ケースを用意すると手間が省けておすすめです。

持ち手とフタが付いていて、見た目にもおしゃれなバンカーズボックスも、側面に直接記入できるので使いやすいでしょう。

6.転倒対策をする

積み上げた荷物が何かの拍子に倒れると危険なので、転倒防止対策は必須です。荷物の下に敷いて倒れにくくする耐震マットやストッパーを利用します。

引き出しタイプのケースは揺れで飛び出さないように、テープで固定しておくのもよいでしょう。結束バンドやナイロンテープを使って棚同士や、棚と荷物を固定するのも効果的です。

キャスターにはロックをかけておくことも忘れないようにしましょう。

7.湿気対策は万全に

湿気対策にスノコを手入れするイメージ
スノコや除湿剤で湿気対策を(写真提供:PIXTA)

屋外のコンテナタイプは気温差で結露したり、熱がこもりやすかったりするため、湿気にも気を付けなければなりません。荷物が直接床や壁に触れないよう、床にスノコを敷く、スチールラックの上に荷物を置くなどのひと工夫が大切です。

衣類や布団を収納する場合は空調が効いている屋内タイプのトランクルームがおすすめですが、密閉できるケースに入れ、乾燥剤・防虫剤もしのばせておくのも大事なポイントです。除湿剤も置いておきましょう。定期的に来訪して空気の入れ替えをすれば、カビの発生防止にもなります。

8.モノによって適した方法で保管する

冷蔵庫を掃除するイメージ
冷蔵庫は水気を残さないことが大切(写真提供:PIXTA)

衣類は、必ず洗濯してから防虫剤と一緒に衣装ケースに収納し、布団も天日干しやクリーニングをしてからしまいましょう。レジャーやアウトドア用品も、外で使ったままにせず、汚れを落とし、水気を残さないように拭いてしまうようにしてください。

洗濯機、冷蔵庫などデリケートな家電は、水を抜いたり内部をきれいに掃除したり、保管前に特別なケアが必要なので、取扱説明書に記載された手順をしっかり守りましょう。上から厚手の布をかけて、ホコリ防止と荷崩れによる損傷を防ぐことも大切です。小さな家電であれば箱に入れるのも有効でしょう。

また、書籍類を屋外コンテナに収納する際は、段ボールではなく、湿気の影響を受けにくいプラスチックケースに入れると比較的きれいに保管できます。

 

収納するものを吟味しよう

トランクルームを利用して収納する場合も、自宅で収納するときと同じように、出し入れや探すことを考慮した工夫・計画が重要です。まずは何をしまうのかをよく吟味して、トランクルームのスペースを無駄なく使えるようイメージしてみましょう。

 


監修者

<監修者>
つかはらあずさ(左)/わたべしのぶ(右)

「気持ちのよい空間づくり」をめざし、2013年に収納インテリアサポートサービス「KUUKI(くうき)」を母娘で立ち上げ。住空間収納プランナー、空間スタイリストとして、片付けや空間づくりに悩む個人から店舗まで900軒以上のサポートを手がける。最近ではYouTubeで「KUUKIの片付け収納」として生活のアドバイスを配信中。HP https://kuu-ki.com/


加瀬のレンタルボックス

監修・投稿者プロフィール

安武 亜希
安武 亜希
株式会社加瀬倉庫 IT戦略推進部所属。

【資格】
整理収納アドバイザー1級

WEBを活用した集客施策を担当しています。
トランクルームに興味をもっていただけるよう、みなさまに役に立つ情報を発信していきます!

トランクルームカテゴリの最新記事