
ロフトは、収納スペースが限られた住まいで有効活用できる場所です。季節ごとしか使わない荷物や、増えがちな趣味のアイテム、手軽に片付けたい生活用品なども効率よく整理できます。
おすすめの収納アイデアや失敗しないポイント、安全面での注意点まで、ロフト収納の魅力をたっぷり紹介します。
目次
ロフト収納に向いている物と向いていない物とは?
ロフトは非常に便利な収納スペースですが、物を何でも置いてしまうと使いにくくなったり、中の物が傷んでしまうこともあります。
あとから荷物の状態が悪くなっていたことに気づいて困らないように、あらかじめロフト収納に適した物とそうでない物を把握しておくことが大切です。
収納に向いている物
ロフト収納に向いている荷物は、軽くて小さい物や使用頻度が低い物です。頻繁に出し入れしない物を収納すれば、何度もロフトに上がる必要がなくなります。
以下に、ロフト収納に向いている物の具体例と理由をまとめました。
ロフト収納に向いている物 | 該当する物の例 | 理由 |
---|---|---|
軽くて小さい物 | ポスター、CD・DVD、ゲームソフト、手芸用品、おもちゃ | 持ち運びしやすい |
頻繁に使用しない物 | シーズンオフの衣服、シーズンアイテム(クリスマスツリー、ひな人形など)、季節家電(扇風機・ヒーター・加湿器・除湿器など)、備蓄品 | 何度も出し入れしなくていい |
収納に向いていない物
ロフトに収納に向いていない物としては、重くて大きい物、頻繁に使用する物、割れ物、そして高温多湿に弱い物などがあります。
これらは取り扱いが難しかったり、劣化や破損のリスクがあったりするため、ロフト収納には不向きです。
以下に、ロフト収納に向いていない物の具体例とその理由をまとめました。
ロフト収納に向いていない物 | 該当する物の例 | 理由 |
---|---|---|
重くて大きい物 | やや大きめの家電(掃除機や空気清浄機など) | ロフトに持ち運びしにくい。運搬中に壁や床を傷つける恐れがある |
頻繁に使用する物 | 日常的に使う衣類 | 何度もロフトに上がることになる |
割れやすい物 | 食器ガラス製品 | 高所から落下した場合、破損する可能性が高い |
高温・多湿に弱い物 | 食品、デリケートな衣類(革製・シルク製・ウール製など)、紙類(書類・本・写真など)、革製品(靴・バッグなど)、精密機器(PC・カメラなど) | 夏場に温度や湿度が上昇しやすく、劣化・変質・故障のリスクがある |
ロフトに運びやすい!おすすめ収納アイテム

ロフトに収納する際は、はしごでの上り下りを考慮して、軽くて持ち運びやすい収納アイテムを選ぶことが大切です。また、天井が低いロフトでは、高さをとらないコンパクトなアイテムが便利です。
ロフトへの運びやすさと扱いやすさなどに注目して、おすすめの収納アイテムを紹介します。
布製ソフトボックス(取っ手付き)
布製ソフトボックスは、以下のような特長を持つ収納アイテムです。
- 素材が軽くて柔らかく、持ち運びがしやすい
- 使わないときは折りたためるため、臨機応変に収納が可能
- プラスチック製に比べて通気性があり、カビの予防効果が期待できる
軽量で扱いやすいため、はしごでの上げ下ろしも安全に行えます。また、通気性が良く湿気がこもりにくいため、衣類や書類などの保管にも適しています。
使わないときに折りたためる点も、限られたロフトスペースを有効に使う上で便利です。
不織布のファスナー収納袋
不織布のファスナー収納袋には、次のような特長があります。
- 軽量で扱いやすく、破れにくい
- ファスナー付きで中身がこぼれにくい
- 通気性に優れ、湿気がこもりにくい
- 大容量サイズが多く、布団や衣類をまとめて収納できる
かさばる寝具やオフシーズンの衣類も一括して収納できるうえ、軽くて柔らかいためロフトへの持ち運びも安心です。また、通気性もあるため、湿気がこもりがちなロフトでも安心して使えます。
使わないときは折りたためる点も、スペースの有効活用に役立ちます。
折りたたみ式プラスチックコンテナ
折りたたみ式のプラスチックコンテナには、次のような特長があります。
- 使わないときは折りたたんで省スペースに収納できる
- クリアタイプなら外から中身を確認しやすい
- 丈夫な素材で、重みのあるアイテムにも対応できる
これらの特長から、特に、CD・DVDやおもちゃ、日用品などのこまごまとしたものをまとめて保管するのに便利です。
中型サイズを選べば、ロフトのはしごでの上げ下げや、限られたスペースでも取り回ししやすくなります。ロフトを整理しながら、必要なときにすぐ出し入れできる実用的なアイテムです。
組み立て式の軽量家具(ハンガーラックなど)
ハンガーラックなどの組み立て式軽量家具には、次のような特長があります。
- パーツが軽量で持ち運びしやすく、ロフトへの持ち運びもラク
- 使わないときは分解してコンパクトに収納でき、処分もしやすい
- 組み立て後も比較的軽量で、設置や移動が簡単
ハンガーラックは、衣類やバッグ、小物類を吊り下げて整理できるため、限られた床面積を有効に使いたいロフトにはぴったりです。高さ調節機能やキャスター付きのタイプを選べば、より快適に使うことができます。
ロフトをクローゼット代わりに使いたい場合にもおすすめです。
ロフト収納を安全に行うための注意点

ロフトは高所に位置していて、天井が低いという特徴があります。そのため、安全面への配慮が欠かせません。
注意せずに使用すると、思わぬトラブルにつながることもあります。ロフト収納を安全に行うための基本的な注意点を把握しておきましょう。
ロフトの高さを事前に確認する
ロフトは建築基準法で天井の高さが1.4m以下に定められています。天井が低いため、作業時は常にかがんだ姿勢になりやすく、無理な動きが続くと腰や膝への負担にもつながります。
収納アイテムを選ぶ際は、出し入れの動作がスムーズにできるかどうかを事前にシミュレーションし、無理なく扱えるサイズかを確認しておくことが大切です。
たとえば、高さのある収納ボックスはロフトに入らないことがあるため、低めで薄型タイプや横長設計の収納ケースを選ぶと、スペースを有効活用しやすくなります。
温度と湿度をきちんと管理する
ロフトは部屋の上部に位置しているため、特に夏場は高温・多湿になりやすい環境です。収納している物が傷まないようにするためにも、エアコンで室内全体の温度を調整したり、サーキュレーターを使って空気を循環させるなど、ロフト内の環境管理が欠かせません。
また、湿気対策としては除湿剤の設置や、床にすのこを敷いて通気性を確保する方法が効果的です。特に衣類や布製品、紙類を収納する場合は、湿気によるカビや劣化を防ぐ工夫が大切です。
はしごの上り下りに気をつける
ロフトへの移動でははしごを使用するため、昇り降りの際は転落やケガのリスクに注意が必要です。両手が使えるよう、小さな荷物はリュックや肩掛けバッグに入れると安全です。
また、大きな荷物や重いものは、無理に1人で運ばず、家族などと協力して運ぶようにしましょう。はしごの設置が不安定な場合は、補強や位置の見直しも検討すると安心です。
小さな子どもがいる場合は必ず対策する
小さな子どもがいる家庭では、ロフトやはしごを安全に使えるようになるまで、しっかりとした対策が必要です。ロフトが秘密基地のように見えたり、はしごが遊具のように感じられることもあり、好奇心から上ってしまう可能性があります。
万が一の転落事故を防ぐため、次のような対策を検討しましょう。
- はしごの取り外しが可能な場合は、使用時以外は外しておく
- 固定式のはしごの場合は、登れないようカバーやベビーゲートを設置する
特に就学前の子どもは目を離したすきに行動することもあるため、普段からロフトやはしごに近づかせない環境づくりが大切です。事故を防ぐためにも、安全面への配慮は最優先にしましょう。
ロフト収納のほかに部屋を広く使うコツ

ロフトを活用しても、すべての物が収まりきらないこともあります。サイズが合わなかったり、頻繁に使う物はロフトに置きづらい場合もあるでしょう。
そんなときは、ロフト以外の収納方法を工夫したり、外部サービスを活用したりすることで、部屋にゆとりを生むことができます。ここでは、ロフトに頼らず部屋を広く使うための具体的なアイデアをご紹介します。
ロフトのはしご下のスペースを活用する
ロフトのはしご下は、デッドスペースになりやすい場所ですが、工夫次第で便利な収納エリアに変わります。
たとえば、はしごの角度や高さに合わせてスリムな棚やワゴン、キャスター付きの収納ケースを設置すれば、日用品や本、小物類などをスッキリ収納できます。
ただし、はしごの昇降に支障が出ないよう、動線をしっかり確保することが大切です。頻繁に使うアイテムは手前にまとめるなど、使いやすさと安全性を両立させて活用しましょう。
ベッド下を収納スペースとする
ベッドを設置している部屋では、ベッド下も見逃せない収納スペースです。
ロフトに比べて出し入れがしやすいため、日常的に使うアイテムはベッド下へ、使用頻度が低いものはロフトへというように、収納場所を使い分けると効率的です。
ただし、ベッド下は湿気がこもりやすい場所でもあります。通気性を意識して物を詰め込みすぎないようにし、除湿剤やすのこなどを活用して湿気対策をしっかり行うことが大切です。
トランクルームなどに荷物を預ける
ロフトでは収まりきらない荷物がある場合は、トランクルームを活用するのもひとつの選択肢です。トランクルームは、シーズンオフの衣類やレジャー用品など、頻繁に出し入れしない荷物の保管に適しています。
空調設備を備えた屋内型のトランクルームであれば、家電や漫画など温度や湿気に弱いデリケートな荷物の保管にも適しています。
また、自宅にいながら荷物の発送や受け取りができる宅配型トランクルームも便利です。ただし、緊急時に取り出したい荷物の保管には不向きなため、使用目的に応じた活用が大切です。
ロフト収納を工夫して、部屋をもっと快適に
ロフトは限られた空間を有効活用できる便利な収納スペースです。収納アイテムの選び方や配置の工夫、安全面への配慮を意識すれば、ロフトの使い勝手はぐんと向上します。
また、はしご下やベッド下など、ロフト以外のスペースもあわせて見直すことで、部屋全体をよりすっきりと快適に保つことができます。
自分のライフスタイルや荷物の量に合わせて、無理のない収納方法を見つけていきましょう。