
寒い冬が終わると暖かくなってうれしい半面、頭を悩ませるのが、ストーブやファンヒーターの収納場所ではないでしょうか。冬の間に活躍した分、来年も快適に使えるように適切に保管したいところです。
この記事では、ストーブやファンヒーターのしまい方や収納場所、収納する際の注意点について紹介します。
目次
ストーブ・ファンヒーターを収納するときの注意点

冬の間使用していたストーブやファンヒーターを収納する前には、掃除やメンテナンスなど、やらなくてはならないことが多くあります。暖房機器は適切に収納しないと火事の原因にもなる恐れがあるため、注意が必要です。
ここでは、ストーブやファンヒーターを収納するときの注意点について紹介します。
収納前に手入れをする
ストーブやファンヒーターを収納する前に、適切なお手入れをしましょう。長持ちさせるためにも、メンテナンスは欠かせません。
まずはストーブやファンヒーターに付いたホコリや汚れを、きれいに掃除しましょう。お手入れをせずに次シーズンまで長期間放置していると、故障や劣化などの原因になります。また、ストーブの灯油が漏れたまま収納していた場合、それが原因で火事になる恐れもあります。
さらに、これらの暖房器具を汚れたまま長期間放置していると、暖房効率を低下させる原因にもなります。
ストーブを完全に冷ます
収納時のお手入れをする際には、ストーブやファンヒーターが完全に冷めるのを待ってから作業するようにしてください。完全に冷めていないと、やけどや感電の原因になります。また、安全のためにも電源プラグを抜いておくと安心です。
なお、電源プラグを抜いておくことは待機電力の削減にもつながります。そのため、収納時だけでなくストーブやファンヒーターを長時間使わない場合には、日頃から電源プラグを抜くことで電気代の節約にもなるのでおすすめです。
取扱説明書をよく読む
ストーブやファンヒーターを収納するときには、あらかじめ取扱説明書でお手入れ方法や収納時の注意点を確認しておきましょう。
ストーブやファンヒーターと一口にいっても、電気ストーブやガスストーブ、ガスファンヒーターなどさまざまな種類があります。種類によってそれぞれ構造やお手入れ方法などが異なるため、製品ごとの取扱方法を取扱説明書でチェックしておくことが重要です。
購入時に入っていた取扱説明書を捨ててしまったり、紛失してしまったりした際は、メーカーの公式サイトを確認してみてください。メーカーによっては、公式サイト上で製品の取扱説明書を公開しているところもあります。
石油ストーブ・石油ファンヒーターをしまう流れ

ストーブやファンヒーターには、灯油を用いるものや電気を用いるものなどさまざまなタイプがあります。なかでも、石油ストーブや石油ファンヒーターは収納前に内部に残っている灯油を処理する作業が必要です。
ここでは、石油ストーブや石油ファンヒーターをしまう際の注意点と手順を紹介します。大まかな手順は、次のとおりです。
- 新聞紙やゴム手袋を準備する
- オイルフィルターを取り外す
- タンク内の灯油を片付ける
- オイルフィルター、給油タンクをセットする
- 本体の掃除をする
- 購入時の箱にしまう
それぞれの工程を詳しく見ていきましょう。
1.新聞紙やゴム手袋を準備する
まずは、石油ストーブや石油ファンヒーターをしまう工程で必要なものを用意しましょう。必要なものは、次のとおりです。
- 購入時の箱(ない場合は市販の専用カバー、大きめの布などでも可)
- ゴム手袋(厚手のもの)
- 布
- 新聞紙
- ポリタンク/プラスチックのバケツ
- 給油ポンプ
- スポイト
- 歯ブラシ/筆
- ティッシュ
- 掃除機 など
布は、乾拭き用と掃除用に複数枚用意しておくと便利です。
2.オイルフィルターを取り外す
石油ストーブや石油ファンヒーターを長期間収納する際は、中の灯油を抜き取ることが重要です。そのために、まずは給油タンクの下にあるオイルフィルターを取り外します。
オイルフィルターを取り外す際は灯油が垂れやすいため、新聞紙などを敷いてから作業するようにしましょう。取り出したオイルフィルターが汚れている場合は、歯ブラシや筆などを使ってゴミを取り除いてください。
なお、オイルフィルターの汚れがひどいからといって水洗いすることはNGです。故障の原因となるため、水洗いはしないようにしてください。
3.タンク内の灯油を片付ける
石油ストーブや石油ファンヒーターのタンク内の灯油を片付けます。灯油には、使用期限はありません。しかし、長期保管していると劣化する可能性があるほか、ストーブ内に灯油を入れたままにしておくと引火の危険性があります。
そのため、給油タンク内の灯油は収納前にストーブで燃焼して使いきるか、別のポリタンクなどに移すようにしましょう。給油タンク内の灯油を移す際は、給油ポンプやスポイトなどを用いて移してください。
その際、石油ストーブや石油ファンヒーターの固定タンク(給油タンクを抜いた下にある、本体内部のタンクのこと)内にゴミや灯油が残っている場合には、それらもきれいに掃除しておきましょう。
4.オイルフィルター、給油タンクをセットする
オイルフィルターと給油タンクを元通りにセットします。こぼれた灯油がある場合には、しっかりと拭き取るようにしてください。また、水やゴミなどが残ったままだと、サビの原因にもなります。
なお、灯油を拭き取る際に使ったティッシュを、うっかりタンクに残したままにしないように注意しましょう。
5.本体の掃除をする
タンクの清掃が終わったら、次は石油ストーブや石油ファンヒーター本体のお手入れに取りかかりましょう。各部位のお手入れ方法は、次のとおりです。
- エアフィルター:掃除機や歯ブラシでホコリをきれいに掃除する
- 温風吹出口・本体:冷めていることを確認して、濡れた布で拭いて乾拭きする
濡れた布で拭く際は、サビの発生原因となる水分が残ったままにならないようにしっかりと乾拭きしましょう。
6.購入時の箱にしまう
石油ストーブや石油ファンヒーターの掃除やお手入れが終わったら、購入時に入っていた箱にしまって収納しましょう。箱に入れて収納することで、ホコリや傷が付くのを防げます。
購入時の箱を捨ててしまったという場合は、市販されている専用カバーや余っている大きめの布などをかぶせておくとよいでしょう。
なお、購入時の箱に入れて収納する際は、倒したり逆さにしたりせず、水平を維持できる状態でしまうようにしてください。
電気ストーブをしまう流れ

電気ストーブをしまう際にも注意点があります。ここでは、電気ストーブをしまう際の流れについて紹介します。
電気ストーブの場合も石油ストーブと流れは同じです。まずは電源プラグを抜いて、しっかりと冷めたら器具のお手入れをします。
電気ストーブで特にお手入れしたい部分は、次のとおりです。
- 本体・反射板:あまり汚れていない場合は、乾いたやわらかい布で汚れを拭き取る程度で十分です。汚れがひどいときは、薄めた中性洗剤をしみこませた布で汚れを拭き、乾拭きします
- 通気口:ゴミやホコリなどがたまっている場合は、掃除機で吸い取りましょう
お手入れが終わったら、購入時に入っていた箱や袋などに入れて収納します。その際も、傾けたり横倒しにしたりせず、水平を維持した状態で収納するようにしてください。
ストーブ・ファンヒーターの収納場所

ストーブやファンヒーターの、おすすめの収納場所を紹介します。収納する場所の条件は、高温多湿になりにくい環境であることです。
電化製品を高温多湿の環境下で長期間保管しておくと、発生した結露によってサビやカビが生じる恐れがあります。
また、そのような状況下で保管され、劣化した状態にあるストーブやファンヒーターを使用すると、火事などを起こす原因にもなりかねません。
除湿対策をしっかり施した環境に収納するようにしましょう。
押入れやクローゼット
サイズが大きくなりがちなストーブやファンヒーターの収納場所には、押入れやクローゼットが適しています。
押入れやクローゼットに収納する場合は、次に使うまでの期間が長く空くこと、重たく転倒の危険性があることなどを踏まえ、下段の奥に収納するようにしましょう。
上段に置いてしまうと、次に使う際に下まで降ろさなければなりません。また、前面に置いた場合は、他の用具を取り出す際に邪魔になる可能性があります。
また、次回使用する際に取り出しやすくするためにも、キャスター付きのワゴンなどに乗せておくなどの工夫をしましょう。
なお、押入れやクローゼットは湿気がたまりやすい場所でもあります。除湿対策も忘れずに行うようにしましょう。
トランクルーム
ストーブやファンヒーターの収納場所として、トランクルームもおすすめです。自宅に収納スペースがない場合はもちろん、収納スペースが限られている場合でも、トランクルームにすぐに使わない季節家電を収納すれば自宅スペースを有効活用できます。
トランクルームには、屋内型と屋外型があります。外に設置されている屋外型は気温が上がりやすく、家電が劣化してしまう可能性があるため、ストーブやファンヒーターを収納するのであれば、空調管理がされた屋内型のトランクルームがおすすめです。
「加瀬のレンタルボックス」の屋内型トランクルームでは、エアコンを導入して湿度・湿気対策を行っています。さらに、トランクルームには台車を完備しているため、重い家電や大きな荷物の運搬も負担なくできます。
また、幅広いサイズのトランクルームを数多く用意しているため、ストーブやファンヒーター以外のシーズンアイテムもまとめて収納できます。自宅のスペースを有効活用するうえでも、トランクルームの利用をぜひご検討ください。
ただし、灯油などの揮発性・発火性を有するものはため、トランクルームに収納する際は、タンク内の灯油を空にする必要があります。
ストーブ・ファンヒーターが長持ちする収納方法を実践しよう
ストーブやファンヒーターを収納する場所としては、高温多湿になりにくい環境であることが重要です。
適切な保管場所としては、自宅の押入れやクローゼットが考えられますが自宅の収納スペースに空きがない場合には、トランクルームの活用を検討してみましょう。
収納スペースが足りない方はもちろん、自宅をすっきりさせたい方にもトランクルームは便利な選択肢です。ぜひ有効活用して、快適な住空間を確保しましょう。