
たまにしか使わない食器は、食器棚の一番奥にしまったまま忘れがちです。必要なときに見つからずイライラしたり、湿気やカビなどで食器が劣化したりすることもあります。
奥にしまった食器を探す手間を省き、限られたキッチンスペースを有効活用するための収納アイデアを紹介します。
使いたいときにサッと食器を取り出せるスマートなキッチンを目指しましょう。
たまにしか使わない食器のおすすめ収納場所
食器は毎日使うもののほかに、年に数回しか使わないものもあります。「たまにしか使わない食器をどこに片付ければいいの?」と、収納場所で悩む方は少なくありません。
結論として使用頻度の低い食器は、キッチン内でも普段あまり使わない場所にしまうのがおすすめです。
使用頻度の低い食器の収納アイデアについて詳しく見ていきましょう。
食器棚の一番下
年に数回使う程度の食器類は、食器棚の一番下に収納するのが効率的です。
食器棚の一番下は、日常的に使う食器を入れておくと不便になりがちですが、使用頻度の低いアイテムであればその影響も少なく、収納スペースを有効に活用できます。
とくに、来客用の大皿や土鍋など重さのある食器類は、上段に置くと取り出す際に落下してケガをするリスクがあるため、安全面からも下段収納がおすすめです。
さらに、箱入りの予備食器や季節限定の調理器具なども下段にまとめておけば、普段使いのスペースがすっきりし、棚全体の使い勝手が向上します。
キッチン上の吊り戸棚
キッチン上部にある吊り戸棚は手が届きにくく、日常使いのアイテムを収納するには不便な場所ですが、使用頻度が低い食器や調理器具の収納場所としては非常に適しています。
たとえば、年に数回しか使わないお菓子作り用の型や季節限定の食器などは、透明のファイルボックスやフタ付き収納ケースにまとめて保管すると、中の様子が見えやすく取り出す際もスムーズです。
さらに、「製菓道具」「行事用」「来客用」などとラベルを付けておくことで、どこに何があるか一目で分かり、探す手間を減らすことができます。
踏み台を使う前提の場所だからこそ、無駄な出し入れを避けるための整理整頓の工夫が重要です。
シンクやガス台の下
食器類や調理器具の収納場所としては、シンク下やガス台下のスペースも活用できます。
ただし、シンク下は配管が通っていることもあり、湿気がこもりやすい環境です。そのため、長期保管に向かない食器よりも、使用頻度の低い揚げ物鍋やホットプレートなどの調理器具を収納するのが適しています。
また、シンク下やガス台の下に奥行きがある場合は、「奥にあまり使わない物」「手前に日常使いの物」というように配置を工夫することで、出し入れがスムーズになり、使い勝手が大きく向上します。
湿気対策として、シリカゲルや防カビシートなどを併用するのも有効です。
キッチンの床下収納
キッチンの床下収納も、食器や調理器具の保管場所として活用できます。
使用頻度の低いアイテムをまとめてしまっておくことで、普段のキッチンスペースにゆとりが生まれます。
ただし、床下収納はシンク下と同様に湿気がこもりやすい場所でもあるため、保管には注意が必要です。湿気取りシートや除湿剤を併用することで、カビや劣化の予防になります。
また、収納スペースが床より低いため、重たいものを出し入れすると腰に負担がかかる可能性があります。そのため、床下収納には、お正月にしか使わない重箱や来客用のティーカップ、卓上コンロなど、比較的軽めで季節限定のアイテムを収納するとよいでしょう。
クローゼットや押入れ
頻繁には使わない食器は、キッチン以外の収納スペースを活用するのも有効な方法です。
たとえば、蓋付きの収納ボックスにまとめておけば、クローゼットや押入れなどの空いたスペースにもすっきりと収まり、普段の生活動線を邪魔しません。
特に来客用の食器や季節限定の食器などは、使用頻度が低い反面、かさばりがちなため、キッチン以外に収納場所を確保することでキッチン収納を圧迫せずに済みます。
収納ボックスには中身がひと目で分かるようラベルを貼っておくと便利です。また、クッション材や仕切りを活用することで食器同士のぶつかりや割れも防げます。
押入れであれば下段の奥に、衣類ケースの上に重ねる形で収納するなど、空間を立体的に使うとより効率的です。
たまにしか使わない食器の収納アイデア

使用頻度の低い食器は、なるべくコンパクトに、すっきり収納したいと考える方が多いのではないでしょうか。
ここでは、限られたスペースを有効活用して、上手に片づけるための収納アイデアを紹介します。
食器を縦にして収納する
シンク下が引き出しタイプになっている場合は、食器を重ねるのではなく、立てて収納する方法が有効です。
食器を重ねてしまうと、下のお皿が見えにくく取り出しづらくなり、結果的に「あるのに使わない」状態を生みやすくなります。特に同じ形状のお皿が多いと、下に何があるか忘れてしまうこともあります。
そんなときに便利なのが、ディッシュスタンドやファイルボックスを活用した「立てる収納」です。お皿の種類ごとに仕切って立てておけば、使いたいものがひと目で分かり、出し入れもスムーズになります。
最近では、幅を調整できる伸縮式のスタンドや、滑り止め付きで安定感のある収納グッズも増えており、引き出しのサイズに合わせたカスタマイズがしやすくなっています。市販の収納アイテムをうまく活用すれば、キッチンの使い勝手が格段にアップするでしょう。
なお、食器を立てて収納するにはある程度の高さや深さが必要です。購入前に、引き出しの内寸(特に高さ)を測っておくと、無駄のない買い物ができます。
収納ボックスを使って食器をまとめる
取っ手付きの収納ボックスは、キッチン収納の中でも特に使い勝手の良いアイテムです。観音開きの棚はもちろん、シンク下のスペースや吊り戸棚など、さまざまな収納場所で活用できます。
お皿の大きさや種類ごとにまとめてボックスに入れておけば、必要なときにボックスごと取り出せて、探す手間も省けます。特に奥行きのある棚では、取っ手があることで出し入れがぐんとラクになります。
また、来客用のティーカップは、ティースプーンやティーバッグなどのお茶関連グッズも一緒にまとめて収納しておくと、見た目がすっきりするだけでなく、来客時にすぐに取り出せてとても便利です。
ひとつのボックスに「おもてなしセット」として整えておけば、急な来客でも慌てずスムーズに対応できるでしょう。
収納ボックスは中が見える透明タイプを使ったり、ラベルを貼って中身を明記しておいたりすると、管理もしやすくなり便利です。
花瓶や小物入れとして使う
思い出の詰まった器や、気に入って購入したものの出番が少ないカップやお皿など…「たまにしか使わないけれど手放したくない食器」は、収納してしまい込むよりも、“見せて楽しむ”工夫を加えることで新たな価値を生み出せます。
たとえば、ティーカップに花を飾って小さな花瓶代わりにしたり、浅めのお皿をアクセサリートレイやキャンドル置きに活用したりすれば、暮らしの中で食器の美しさを日常的に楽しむことができます。
お気に入りの食器が視界に入ることで、日々の気分がふと和らいだり、思い出がよみがえったりすることもあるでしょう。また、「見せる収納」を意識してディスプレイすることで、インテリアとしての役割も果たしてくれます。
ただし、ほこりや湿気による劣化を防ぐために、定期的に拭き掃除をするなどのお手入れは忘れないようにしましょう。
たまにしか使わない食器の収納テクニック

使用頻度が低い食器は「いざ使おうと思ったら見つからない」など、思わぬトラブルにつながることもあります。
しまい込んだまま放置すると、衛生面や管理面でのリスクが生じやすいため、使わない期間も安心して保管できるよう、収納方法には工夫が必要です。
ラックや仕切り棚を使って“使いやすさ”をプラスする
たまにしか使わない食器でも、いざという時にサッと取り出せないと、使うのが億劫になったり、存在すら忘れてしまったりするものです。こうした「しまい込みすぎ」による不便さを防ぐには、収納スペースを区切って整える工夫が効果的です。
たとえば、観音開きタイプの棚や食器棚には、後付けのラックや仕切り棚を設置すると、縦方向にも空間を活用できるため、重ねすぎによる取り出しづらさを防げます。棚の上部にデッドスペースがある場合、収納力は大きく変わります。
また、100円ショップで購入できるA4ラックやブックスタンドなども、収納グッズとして意外と優秀です。引き出しに設置すれば、カトラリーやコースター、ランチョンマットなど、軽くて平たいアイテムを仕分けるのに便利です。
使用頻度別にエリアを分けて収納する
たまにしか使わない食器は、普段使いのものと一緒に収納してしまうと、いざというときに探し出すのに手間がかかってしまいます。また、普段使わない分、つい存在を忘れてしまうということも起こりがちです。
そこで効果的なのが、使用頻度に応じて収納場所を分けることです。たとえば、毎日使う茶碗やマグカップは腰より上の取り出しやすい位置に、来客用のティーセットや年末年始だけ使う大皿は、キッチン棚の上段やクローゼットの空きスペースなどにまとめておくと、日常の出し入れに干渉せずスムーズな動線が生まれます。
また、「来客用」「季節イベント用」「記念品」などのカテゴリでグループ分けしておけば、必要なときにどこを見ればいいかすぐにわかるようになります。
単にしまうのではなく、取り出すときのことを考えて配置するのが、使いやすい収納の第一歩です。
たまにしか使わない食器を保管できるサービス
食器や調理器具はキッチンの収納スペースを圧迫しがちです。限られた収納スペースを効率よく使うためのサービスについて紹介します。
トランクルームの利用を検討する
使用頻度の低い食器の収納場所に悩んでいるなら、トランクルームの利用を検討してみるのも一つの方法です。
たとえば、来客時や特別なシーンでのみ使用する食器類や記念にいただいた器など、普段出番の少ないアイテムは自宅に置いておくと場所をとりがちです。こうしたアイテムをトランクルームに預けることで、キッチンや食器棚にゆとりが生まれます。
湿度や温度が管理された屋内型のトランクルームなら、食器やデリケートな物でも安心して保管できます。食器以外にも、季節用品やかさばる荷物を預けて空いたスペースを活用する方法も効果的です。
使用頻度は低くても手放せないアイテムをトランクルームに預けることで、自宅の収納にゆとりが生まれ、日々の生活がより快適になります。限られたスペースを有効に使いたい方や、整理整頓をスムーズに進めたい方にとって、有効な方法の一つといえるでしょう。
宅配型トランクルームや一時保管サービスを活用してみる
キッチンの収納スペースが足りない場合や、たまにしか使わないけれど大切な食器を安全に保管したい場合は、宅配型トランクルームや荷物の一時保管サービスが便利です。
宅配型トランクルームや一時保管サービスは、業者が自宅まで荷物を引き取りに来てくれることが多く、食器の持ち運びが不要です。さらに、食器が必要になった際もスマートフォンやパソコンで連絡すると、数日で自宅まで郵送してくれます。
そのため、重い食器や大きい食器などを自分で運ぶのが大変というときに役立つサービスです。
食器収納の悩みは工夫とアイデアで解決できる
使用頻度の低い食器は、多少取り出しにくい場所であっても、空いているスペースを活用することですっきり収納することが可能です。
また、限られた収納スペースでは収まりきらない場合や、捨てられない物が増えてしまったときは、トランクルームなどの外部サービスを活用するのもよいでしょう。
ライフスタイルに合わせて収納場所を工夫し、見せたくなるようなキッチンを目指してみてください。