
家を借りるときに契約書が必要なように、トランクルームを借りるときにも契約書が必要となります。契約書は当事者間で合意した内容を明確にし、言った言わないのトラブルを避けるためにも必要なものです。
トランクルームの契約書で確認するべきポイントや注意事項についてまとめてみました。
急いで契約したい!という方は「5つのポイント」を先にチェックしてみてください。
▼契約するときは契約書のココを確認!5つのポイント
目次
トランクルーム契約書の内容と種類
トランクルームを借りるときの契約内容は、運営会社が提供するサービスによって異なります。ここでは次の3種類について詳しく紹介していきます。
- 寄託契約書
- 賃貸借契約書
- 一時使用契約書
寄託契約書
寄託契約とは、物を預かり保管することを約束する契約のことです。
有償で契約を行う場合、荷物を預かる側には「善感注意義務」が発生するため、一般的・客観的に要求される程度の注意をもって、荷物を保管する義務があります。そのため、トランクルームにおいても一定限度の責任のもと、荷物を保管・管理する義務があります。
賃貸借契約書
賃貸借契約とは、ある目的物を有償で使用収益させる契約のことです。
トランクルームでは、運営会社が所有するスペースを、荷物を保管するスペースとして有料で貸し出すことを意味します。住居を賃貸することと同じ意味合いのため、預かった荷物に対する保管責任はありません。
一時使用契約書
一時使用契約とは、ある一定期間、一時的な使用を目的として賃貸契約をすることです。
トランクルームでは、一時的に荷物を預けることを目的としてスペースを貸し出していることになります。収納スペースを一時的に提供する契約のため、預かった荷物に対する保管責任はありません。
参考:トランクルームとは?サイズの選び方から種類まで徹底解説
契約に必要な情報とは

契約書にはどのような情報を記入する必要があるのでしょうか。すぐに申し込みをしたいという場合にもあわてないよう、必要な情報を事前に確認しておきましょう。
契約書の種類や運営会社によっても異なりますが、一般的にトランクルームを借りる際には以下のような情報が必要となります。
契約者の情報
氏名
生年月日
電話番号
住所
職業
勤務先名
勤務先電話番号
緊急連絡先
氏名
電話番号
契約者との続柄
借りるトランクルームの情報
物件名
部屋番号
収納予定物
その他
支払い方法
利用期間
法人として契約する場合は、法人名や代表者名が必要になります。また、鍵の送付先が契約者情報と異なる場合、鍵の送付先情報などを記入する場合もあります。
契約書のほかに提出する書類
こちらも運営会社によって異なりますが、代表的なものは以下の通りです。
個人契約
本人確認書類(運転免許証・パスポート・健康保険証など)
印鑑
法人契約
登記簿謄本
会社実印
個人契約・法人契約ともに、口座振替で利用料を支払う場合は、口座情報や金融機関への届出印なども必要となります。
契約するときは契約書のココを確認!5つのポイント
トランクルームを気持ちよく利用するためにも、契約前にまずは5つのポイントをチェックしましょう。
- 連帯保証人や審査、保証会社の利用
- 荷物の補償の有無、加入できる保険
- 禁止事項
- 契約違反時の違約金、罰則など
- 契約期間や更新、解約の方法
①連帯保証人や審査、保証会社の利用

トランクルームを契約するためには、利用者は月額で決められた利用料を支払い、収納スペースを借りることになります。運営会社としては支払いの滞納を防ぐために、利用者に支払い能力があるかどうかを確認する必要があります。また、万が一支払が滞った場合は、債務者に代わって支払いを請求する先が必要となります。
そのため、契約の前に審査が必要な場合や、契約者以外の保証人が必要になる場合があります。以下の項目の有無をチェックしましょう。
チェック項目:審査の有無
運営会社によって審査の有無は異なります。一般的には契約書に記入した内容をもとに、氏名・生年月日・電話番号・住所・職業・勤務先名などを確認します。
家や部屋などを賃貸するときに行われる審査ほど厳しいものではないので、審査があった場合でも、それほど身構える必要はないでしょう。
チェック項目:連帯保証人が必要かどうか
契約書の内容に連帯保証人の項目があるかを確認します。連帯保証人は借主が利用料を支払えなくなった場合に、借主に代わって支払いをする義務があります。
連帯保証人の責任は重く、連帯保証人を立てられない場合もあるので、必要の有無は必ず確認しましょう。
チェック項目:保証会社
保証人の代わりとして、利用料の支払いが遅れた際などに、一旦利用料の立て替えを行う会社のことです。トランクルームの契約では保証人を必要としない代わりに、保証会社との契約を必須としている場合があります。
保証会社との契約内容は、保証委託契約書という書類で確認できます。
②荷物の補償の有無、加入できる保険
トランクルームに預けた大切な荷物に、もしものことがあった場合に備えて、荷物に対する補償内容や保険の加入有無についても確認しておく必要があります。
チェック項目:補償内容と保険の加入有無
補償内容や保険の加入有無も運営会社によって異なり、契約をする際に火災保険や盗難保険が自動的に付保される場合もあれば、オプションとして追加料金を支払い保険に加入する場合もあります。
チェック項目:補償の範囲
保険が自動的に付保される場合でも、補償の限度額があったり、自己の責任による過失は対象外ということもあるので、補償の範囲については事前によく確認しましょう。
③禁止事項
トランクルームの契約書には、禁止事項が定められています。違反すると契約を解除されることもあるので注意が必要です。
チェック項目:預けることができないもの

契約書に定められた禁止物は、トランクルームに預けることができません。
具体的には、現金や貴金属、発火性を有するもの、銃刀法に違反するもの、保存に適さない食品や飲料、動植物、遺骨や遺灰などがあげられます。運営会社によって細かく定められていますので、見落としのないようにしましょう。
チェック項目:やってはいけないこと
禁止物以外にも、契約しているスペース内でやってはいけないことが定められている場合もあります。
トランクルームに居住する、契約スペース内にネジや釘などを使って設備を造作する、騒音や振動を発して近隣に迷惑をかける、などの行為は禁止されています。
④契約違反時の違約金、罰則など
利用料の支払いが遅れたり、契約書の内容に違反した場合のリスクについても事前に把握しておきましょう。
チェック項目:遅延損害金の発生
毎月決められた利用料を期日までに支払わないと、遅延損害金が発生する場合があります。利用料の未払い額に対して決められた料率が加算されることになりますので、支払い遅れのないよう注意が必要です。
チェック項目:保管物の処分
契約書に定められた禁止事項に違反した、利用料の支払いが著しく滞っている、解約をしたにも関わらず収納物を搬出しなかった、といった場合、利用者の意思に関わらず保管物が処分されてしまうことがあります。
⑤契約期間や更新、解約の方法
トランクルームを契約する時点で、利用期間はある程度決まっていると思います。しかし、当初予定していた利用期間を変更することもあるでしょう。契約期間の取り決めについても、契約前にしっかり確認しておくと安心です。
チェック項目:契約期間の定め
契約期間の取り決めは、予め利用期間を決めて契約する、1ヶ月単位の自動更新契約、など運営会社によって異なります。契約期間が定まっている場合は、利用期間の更新ができるのか、途中解約ができるのか、などを確認しましょう。
チェック項目:更新、解約の通知時期
契約期間を延長したい場合、逆に途中で解約をしたい場合、いつまでに通知をする必要があるのかを確認します。更新・解約どちらの場合でも、予定日の1ヶ月前までには通知するよう定めているのが一般的です。
チェック項目: 更新料や解約金の確認
事前に通知することで契約の更新や途中解約ができる場合でも、追加料金が発生することもあるので注意が必要です。更新手数料や途中解約の際に発生する解約金の有無について確認しましょう。
契約前にきちんと確認を
トランクルームを借りるときにも、家を借りるのと同様にさまざまな取り決めがあります。紹介したチェックポイントを中心に契約書の内容をよく確認し、トランクルームを快適に利用しましょう。