スキーは、スキー板やブーツ・ウェアなど収納時にかさばるモノが多いレジャースポーツです。そのため、スキーシーズン以外は収納場所に困っているという話をよく聞きます。スキーグッズは、劣化を防ぐために正しいお手入れ方法で、適切な場所に保管しておくことが大切です。
そこで今回は、スキー板やブーツ・ウェアのお手入れ方法や保管方法についてグッズ別に解説します。おすすめの収納場所についても紹介しますので、参考にしてください。
目次
スキー板の収納
スキー板は雪がついた状態のままにしておくと、雪が溶けた水分でエッジがサビたり、ソール(滑走面)が白く変色してしまったりする可能性があります。
とてもデリケートな道具なので、きちんとお手入れして保管しなければなりません。
収納前のお手入れ
スキー板を使用した後はそのまま放置せずに、乾いたタオルや雑巾で水分を拭き取ります。また、すぐに袋などに収納せずに1~2日間ほど自然乾燥させましょう。その際、左右のスキー板は重ねずに、それぞれ壁に立てかけるなどして乾かします。
シーズンが終わりスキー板を長期保管する前に、ソールに傷が入っていたり、酸化して白くなったりしていた場合は、ショップでチューンナップしてもらうことをおすすめします。板に大きな傷みが見られなければ、自分でホットワックスを塗りましょう。きちんとメンテナンスしておくことで、エッジとソールの劣化を防げます。
保管方法
スキー板は、そのまま保管せず、スキーケースや購入時のビニール袋などに入れて外的な衝撃から守りましょう。ただし、密閉してしまうと湿気がこもるため、乾燥剤を入れてください。
スキー板を湿気のある場所に保管すると、サビを誘発する恐れがあります。したがって、風雨にさらされるベランダや庭の物置は、スキー板の保管場所に適していません。必ず室内で保管しましょう。
スキーブーツの収納
スキーブーツは放置しておくと、臭いが気になるアイテムです。シーズンオフになったら、臭い対策をしてから保管しましょう。
収納前のお手入れ
スキーブーツは、インナーとシェル(インナーを外したブーツのこと)に分けられます。
インナーは手洗いができます。
洗濯方法は以下のとおりです。
- 大きな洗い桶に水(またはぬるま湯)を入れる
- 少量の洗濯用洗剤を入れたら、インナーを軽く押し洗いする(*洗剤は、洗い残しがあると臭いの原因になるため薄くてOK)
- 洗い終わったら、数回すすぐ
- タオルで水気をとる
- 風通しの良い場所で自然乾燥させる
臭いや汚れがひどい場合は、1〜2時間つけ置きしてみてください。脱水機や乾燥機の使用は、変形の恐れがあるので避けましょう。熱風のドライヤーの使用もNGです。
シェルは、全体を水拭きしたあとに乾拭きするだけです。その後、しっかりと乾燥させます。
保管方法
ブーツのお手入れが終わったら、型崩れを防ぐためにブーツのバックルを締めておきましょう。締めすぎない程度に加減してください。
ブーツケースやスキーバックに入れて保管しても、そのまま保管しても構いません。ただし、劣化の原因になるため直射日光には当たらないようにしましょう。また、ブーツの中に乾燥剤を入れて湿気対策を万全にしておきます。
スキーウェアの収納
スキーウェアには撥水性がありますが、汗や皮脂汚れが付着して汚れていきます。そのため、汚れが沈着しないよう、シーズン後に必ずお手入れしてウェアの清潔を保つことが重要です。
収納前のお手入れ
スキーウェアは、素材によって洗濯機が使用できるもの、手洗いOKのもの、洗濯NGのものがあります。家庭での洗濯禁止のウェアは、クリーニングに出さなければなりません。
お手入れする前に、どの洗濯方法ができるのかをウェアの取り扱い表示を見て必ず確認しておきましょう。
洗濯できるウェアでも、色落ちするものがあるかもしれません。いきなり洗濯するのではなく、事前に色落ちのチェックをしておいたほうが安心です。
洗うときは、ファスナーやボタンを閉めてください。
手洗いする場合
- 洗い桶に水を入れたら、洗剤を適量入れて洗剤液を作る
- ウェアを洗剤液に入れて押し洗いする
- 水を入れ替えて繰り返しよくすすぐ
- タオルでウェアを叩きながら水分を取る
洗濯機で洗う場合
- ウェアを洗濯ネットに入れる
- 取り扱い表示にしたがって洗濯機を回す(手洗いコースあるいはドライコース推奨)
手洗いまたは洗濯機洗いが終わったら、ハンガーにかけて干します。ファスナーやボタンは全開にして早く乾くようにしましょう。天日干しするか、陰干しするかは、取り扱い表示にしたがってください。
ウェアは、裏返しにして干したほうが乾きやすくなります。よほど汚れていない限り、シーズン中の洗濯は保管前の1回だけでOKです。
保管方法
スキーウェアは、クローゼットでハンガーにかけて保管しておくのがおすすめです。吊るす収納にすることで型崩れを防げます。
湿気が多いとカビが発生する恐れがあるため、通気性の良い衣類カバーを選んでください。
圧縮袋での保管は、シワになって撥水性が失われたり保温性の低下を招いたりするので避けましょう。
ハンガーで吊るして保管できるスペースがない場合は、ウェアはゆったりとたたみ、通気性のある収納バッグや収納ケースに保管します。除湿剤や乾燥剤を入れて、十分な湿気対策をおこなってください。
スキーグッズの収納に適した場所
スキーグッズの保管は、高温多湿を避けなければなりません。したがって湿気が入り込みやすい屋外よりも屋内のほうがおすすめです。
スキーグッズの収納に適した場所を2つ紹介します。
自宅のクローゼット
スキーグッズを自宅で保管するなら、クローゼットが最適です。
ウェアはクローゼットにカバーをかけて吊るしておきます。グローブやスキー用靴下などの小物類はまとめて収納ケースに入れ、ウェアと同じクローゼットの上段に保管しておけば、シーズンに入ったときにあちこち探し回る手間がありません。
スキー板は縦置きでも横置きでも問題ありません。
ウォークインクローゼットや納戸の場合は、壁にスキー用ウォールラックを設置すると板を固定して保管できます。
ウォールラックをリビングや自室に設置して、インテリアとして飾るのも一つの方法です。
トランクルーム
自宅にスキーセットを保管するスペースがない場合は、トランクルームを利用してみましょう。
トランクルームをおすすめする理由は4つあります。
高さがあるため長いスキー板の保管もラクラク
スキー板の長さは145〜170センチのものが多く、ハンガーパイプの位置が低めのクローゼットの場合は縦置きできません。
その点、トランクルームなら屋内型は210cm、屋外型は225cm(いずれも標準サイズ)とスキー板が余裕で保管できる高さがあります。
屋内型トランクルームは空調設備が整っていて安心
屋内型トランクルームは空調設備が整っています。適した温度と湿度に保たれているため、サビやカビの心配がありません。
スキーグッズやオフシーズンのアウトドア用品をまとめて保管できる
トランクルームには、スキーグッズだけでなく、アウトドア用品もまとめて保管することが可能です。
自宅の収納スペースが足りないと、モノであふれて圧迫感のある生活をせざるをえません。トランクルームに預ければ、スペースに余裕ができて快適に過ごせるでしょう。
今はスキーをやっていない人のための長期保管先として
妊娠・出産や海外赴任などの理由で、今はスキーができない状況の人もいるでしょう。そういった人は、せっかく揃えたスキーグッズを捨ててしまうのはもったいない、またやるかもしれないから保管しておきたいと考えているかもしれません。
日常的に使用するものではないけれど、捨ててしまうのは忍びない…といったモノの保管先として最適なのがトランクルームです。
正しいお手入れと保管方法でスキーグッズを長持ちさせよう
スキーグッズの劣化を防いで長持ちさせるためには、しっかりとお手入れし、正しい方法で保管しなければなりません。
スキーグッズはかさばるモノが多いため、自宅保管ではかなりの収納スペースが必要になります。
一人暮らしで狭い、家族の人数が多いといった理由で、自宅にスキーグッズを保管する場所がない場合は、トランクルームを活用してみてはいかがでしょうか。
<監修者>
藤野こと
整理収納アドバイザー、住宅収納スペシャリスト。片付けコラムニストとして整理収納や時短家事の記事を多数執筆。「家事は素早くラクに」がモットー。生活動線を短くして楽家事となる仕組みづくりを考えるのが得意。個人・企業向けにオンラインによる片付けコンサルティングも手がけている。
インスタグラム:https://instagram.com/cocco_maison