
足元を温めてくれる暖房器具として重宝する、季節家電の代表的な存在であるホットカーペット。しかし、コンパクトに収納するのが難しいため、収納方法や保管場所に悩み、寒い季節が終わった後も出しっぱなしにしている方も多いと聞きます。
そこで今回は、ホットカーペットのお手入れ方法と一般的な収納・保管方法を紹介します。
ただし、ここで紹介するお手入れや収納方法はあくまでも一般的なやり方です。正しい収納方法は、メーカーや種類によって異なりますので、収納する前にお手持ちのホットカーペットの取扱説明書を確認してください。
目次
ホットカーペットのお手入れ方法
ホットカーペットは冬の間ずっと敷きっぱなしのため、ホコリや食べこぼしなどで必然的に汚れていきます。お手入れしないまま保管してしまうと、カビやダニが発生してしまう原因になります。
長く使用するためには、収納する前にきちんと汚れを落として、お手入れしておくことが大切です。
基本の手順

ここでは、ホットカーペットのお手入れ方法の基本を説明します。
ダニ退治
長期保管する際に気をつけたいのがダニの発生です。掃除機をかける前に、まずはダニ退治から始めましょう。ダニが死滅する温度は50〜60度が目安です。
ダニ退治機能が付いているホットカーペットの場合は「ダニ退治モード」を使います。
ダニ退治機能が付いていない場合は、高温モードで1時間ほど放置しておけばOKです。布団乾燥機を使って、ダニを退治する方法もあります。
いずれにしてもお手持ちのホットカーペットの取扱説明書を確認し、指示にしたがってください。
掃除機をかける
ダニ退治ができたら、掃除機でホコリや汚れを吸い取っていきます。キレイにするためには、掃除機はゆっくり動かし、満遍なくかけてください。
水洗いする
水洗いできるタイプのホットカーペットは、家庭で洗濯してしまいましょう。水洗いできるといっても、洗濯機可と手洗いのみ可の場合があるため、必ず洗濯表示を確認してください。
洗濯機可の場合、コードを取り外し、接続部分が内側になるようにたたみます。コンパクトにたためたら、洗濯ネットに入れて洗濯機にかけましょう。
手洗いのみ可の場合は、浴槽のぬるま湯に洗剤(中性洗剤)を混ぜ、折りたたんだホットカーペットを入れて押し洗いします。汚れが落ちたら、シャワーでしっかりと洗い落としましょう。
洗い終わったら、あとは風通しのいい場所でしっかりと乾燥させます。
水洗いできない場合の汚れの落とし方
水洗いできないホットカーペットは、薄めた中性洗剤を布に含ませ、汚れを拭き取ります。汚れが落とせたら水拭きして完了です。その後、よく乾かしてください。
シミや部分的な汚れが気になる場合

シミや部分的な汚れが気になる場合は、薄めた中性洗剤を布に含ませて拭き取ります。
こびりついてしまうと簡単に取り除けなくなってしまうので、汚れに気づいた時点で早めに拭き取り掃除をしましょう。
お手入れする時間がなかったり、故障が不安だったりする場合は、クリーニングに出すのも一つの手です。ホットカーペットのクリーニングが対応可能かどうかを、お店に確認してから依頼してみてください。
ホットカーペットの収納方法
ホットカーペットを収納する際は、基本的には取扱説明書を確認して、自分の製品に合った収納方法で保管しましょう。
収納する前に、必ず電源はオフにし、プラグをコンセントから抜いてください。
ここでは、一般的な収納方法を紹介します。
たたんで収納する方法
たたんで収納する方法は、メーカーによって異なります。電熱線が入っているので、たたみ方を間違えると断線してしまうかもしれません。きちんと確認してからたたんでください。
一般的には、おもて面が外側になるように3つ折りにします。そこからさらに、電熱線と垂直方向に3つ折りまたは4つ折りにします。その際、操作パネルが外側に出るようにしましょう。
丸めて収納する方法
丸めて収納する場合は、おもて面が外側になるように裏面を上にし、操作パネルのない箇所からくるくると巻いていきます。
購入時に付いていた紐があれば結んで固定します。なければビニール紐などで縛って固定しておけばOKです。
NGな収納方法
たたみ終わったら、購入時に入っていた箱やケースに収納して保管します。箱がない場合は、不織布の布団袋や衣類収納袋で代用できます。ただし布団圧縮袋は断線の恐れがあるためNGです。
箱に入れて保管しておけば、立てて収納しても変形してしまう心配がありません。購入時の箱は捨てずにとっておきましょう。
ホットカーペットを横倒しにして収納する場合、上に重いモノを置かないように注意してください。重みでカーペットが圧迫されて電熱線が傷む可能性があります。
故障のリスクを減らす意味でも、購入時の箱に入れ、立てて収納する方法がおすすめです。
箱を保管しておく位置を決めておけば、シーズンオフになってホットカーペットをしまうスペースがない!といった事態も避けられるでしょう。
ホットカーペットの収納・保管場所
ホットカーペットの収納・保管場所はどのような場所が適しているのでしょうか?
ここでは、おすすめの場所と注意点を紹介します。
収納・保管に適した場所や注意点
ホットカーペットを収納するときは、カビやダニが発生するのを防ぐために、できるだけ湿気の少ない場所を選びます。
ダニ対策として防虫剤を使いたいかもしれませんが、カーペットの素材を傷めたり、操作パネルやヒーターと接触して発火したりする可能性があります。防虫剤の使用は避けたほうが安全です。
クローゼット・押し入れ
クローゼットや押し入れは、ホットカーペットを立てかけられるだけのスペースがあるため、収納場所として最適です。こまめに換気をおこなえば、湿気も気にならないでしょう。湿気が心配な場合は、クローゼットに乾燥剤を入れておくと安心です。
ホットカーペットは季節家電で保管期間のほうが長いため、クローゼットの奥や押し入れの天袋などすぐに出し入れできなくてもよいスペースを定位置にするといいでしょう。上段に収納すれば、カーペットの上にモノが落ちて故障するリスクも少なくなります。
ベッド下
ベッド下に収納する方法もありますが、湿気は下方に溜まりやすいため、十分な湿気対策が必要です。
ベッド下に保管する際は、直接床に置くことは避けてください。すのこを敷いたり、除湿剤を置いたりすることをおすすめします。
トランクルーム
自宅のクローゼットや押し入れに十分なスペースがない、ベッド下の湿気が心配な場合は、ドランクルームに預けましょう。
自宅の収納スペースを圧迫することなく、オフシーズンを過ごせます。
トランクルームに預ける場合は、空調設備や湿気管理が行き届いている室内トランクルームがおすすめです。
ホットカーペットは正しいお手入れをして適切な場所に保管しよう
ホットカーペットを長持ちさせるためには、正しいお手入れ方法でキレイにし、適切な収納方法で湿気の少ない場所に保管することがポイントです。
収納前には、
- ダニ退治をする
- 汚れを落としたら湿気をよく飛ばす
- 取扱説明書にしたがって「たたむ」あるいは「丸めて」収納する
- 購入時の箱に入れて型崩れを防ぐ
といったことを心がけてください。
自宅での保管場所としてはクローゼットや押し入れが最適です。ベッド下に保管する場合は湿気に注意しましょう。
自宅での保管が難しい場合は、ホットカーペットを最適な環境で保管できる屋内型トランクルームに預けることを視野に入れてみてくださいね。
<監修者>
藤野こと
整理収納アドバイザー、住宅収納スペシャリスト。片付けコラムニストとして整理収納や時短家事の記事を多数執筆。「家事は素早くラクに」がモットー。生活動線を短くして楽家事となる仕組みづくりを考えるのが得意。個人・企業向けにオンラインによる片付けコンサルティングも手がけている。
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